乗鞍に初参加した話

タイムは下から10番目くらい。どうも何某です。

マウンテンサイクリングin乗鞍 2018に参加してきました。
僕は最高の運営だと思ってます!ぜひまた来年も参加したい!!

雲海。

憧れの乗鞍ヒルクライムへ参加

子供の頃からよく聞く大変歴史のあるレースです。
当時は自転車に興味無かったですが、自転車乗りの友人などは皆これに参加するのを目標の一つとしてた覚えがあります。
大人になって、参加費を稼げるようになったので、参加することにしました。
ちなみに去年もエントリーしてるのですが、前日呑みすぎて起きたら昼過ぎだったため、もちろんDNSでした。
なので今年はほどほどに呑むことにして望みます。

受付前から試される

会場の乗鞍観光センターは松本ICから1時間くらいかかるので、まぁ何もないです。山奥。
最後のコンビニから30分以上走るんじゃないですかね。
バスとギリギリですれ違うトンネルが続くので、結構ヒヤヒヤしますね。
で、なんやかんやで受付会場付近に来たわけです。民宿やらペンションやらに泊まってる方々を横目に駐車場探し。
空いてる駐車場が見えたのですが、誘導の方は特に何もせず立ってます。前の車がスルーしてたので、関係者の駐車場かしら。
そうすると路駐してる車が両脇にズラッと並んでいます。狭い道なのに邪魔だなと走らせていると、車中泊の準備してたり、テント張ろうとしてる方も。まさか路駐で泊まるつもりなのでしょうか。

「さすがにそれは無いでしょ。通報されちゃうよ。」

嫁はあまりの路駐の多さに呆れてる様子。
さらに駐車場を探しますが、特に駐車場という看板もない。地図に書いてあるのはこれっぽいけど、どうなんだろう。車は停まってるけど、勝手に停めていいのだろうか。よくわからないのでスルー。
誘導員が交差点に立っていたので駐車場の場所を聞いてみます。

『停めれる駐車場はどのへんですか?』
「真っすぐ行って。」
『この先ですか?』
「真っ直ぐ行けばわかるから。」

真っ直ぐ行くと駐車場の看板が見えます。空いてる様子。停めようとすると誘導員が入れないから進めと棒を振っています。窓を開けると

「真っすぐ行って。」

と、以前にも聞いたような言葉。
真っ直ぐ行くと湯楽里というホテルが。ここは確実に駐車場だったはず。結構なスペースがありそうなので停めようとすると

「真っすぐ行って。」

と、以前にも聞いたような言葉。

『ここは駐車場では?』
「もういっぱいで停めれないから、そこ出て左曲がって誘導してる人に聞いてみて。」

どうみてもスペースが余ってます。何か停めれる条件があるんでしょうか。
言われたとおり進んだ先の誘導員に聞いてみると

「ここ曲がって、この先にいる誘導員に案内してもらって。」

と、以前にも聞いたような言葉。地図を見るとたしかに駐車場の指定があるので向かってみると、誘導員がいねぇ。駐車してある車はいますが、はたして利用していい駐車場なのか。民宿やらペンションが多いので、利用客用なのではないのだろうか。看板も何も無いうえ、誘導員もいないので確認のしようがありません。
翌日の応援バスの発着場所がホテル湯楽里前らしいので、数キロ離れてる駐車場ではなく、近めの駐車場を確認しておきたいところ。しかし、三周するも全く案内されず。
嫁が相当イライラしています。
しょうがないので、路駐が多い通りの誘導員に聞いてみます。

『ずっと駐車場探してるんですが、停めれるところ教えてください。』
「この先にありますよ。」
『そう言われ続けてもう三周もしてるんですが。全然案内してもらえなんですが。』
「じゃ邪魔にならない位置に路駐で。」
『路駐でいんですか?』
「邪魔にならないようにお願いします。」

そういうルールだったのかと。初参加で勝手がわかりませんでした。
ひさぶりに縦列駐車した気がします。

駐車場から会場までのバスがない

たぶんこの感じだと、明日は会場周辺の駐車場は車中泊組で埋まるのでは。そうすると2km先の駐車場に停めることになるだろうなと。今日はそこから会場までバスが出てるようですが、明日も出るのか確認しておこうと大会本部にうかがいます。がしかし、誰もいねぇ。

「んぁ?大会本部だよねここ?」

嫁は相当イライラしてるご様子。
しょうがないので会場を一周してると本部に人が戻ってきたのが見えたので急いで戻ります。

『すいません。明日この駐車場から会場までバスは出ますか?』
「出ませんね。」
『応援バスまでどうやって行けばいんでしょうか?』
「徒歩になりますね。」
『2kmも?』
「はい。」
『この辺の駐車場が見当たらないのですが、駐車場の看板とか案内が無いのはなんでですか?誘導もされないし。』
「あぁそうでしたか。ご不便おかけして申し訳ありません。」

のれんに腕押しというか。殿様商売というか。
歴史ある大会なので、皆さんご理解していただいてますよ。的な感じでヘラヘラしながら対応されます。
初参加に優しくないなと思いながら松本駅付近のホテルまで車を運転してると

「明日参加しなくてもいんじゃないの?」

とまぁ、嫁はブチ切れです。

大会当日の朝

松本駅前のホテルを3時半頃に出ます。
心配した渋滞もそれほど無く、5時過ぎに会場周辺に到着。とりあえず一度、応援バス発着所に一番近い、ホテル湯楽里の駐車場を覗いてみようと向かいます。
がしかし、もう満車だからと断られます。
嫁に、ホテル湯楽里で一度降ろして、私は他の駐車場に向かうという話をしながらもう一周。
嫁を降ろしていると、他の車が空きスペースに停めてます。ちょうど他の誘導員が歩いてきたので停めてもいいかと確認すると、あの辺が空いてますよと案内されました。
さっきの満車ってのは何だったんだ。
とりあえず駐車場問題は解決したので、応援バスに乗り込む嫁を見送った後、会場に下山荷物を預けてウォーミングアップするために駐車場に戻ります。
8時過ぎのスタートなので時間はたっぷりあります。周りの方々も入念にアップしてる模様。
若い頃は何も考えてませんでしたが、歳を取るとウォーミングアップの重要性が身に染みるますね。

レースについて

スタートまでは特に問題無し。順調に進んでいきます。
パレード無しで計測開始なので、スタート直後のサイコン操作での落車に気をつけつつスタート。
まぁキツイですよ。ヒルクライムは。早々と嫁の言う通りDNSしとけばよかったと後悔します。
途中私の周りをスズメバチが飛んでるのが見えまして、ひさぶりに見たなと。山の中を走ってる感があるななどと呑気に考えつつも、刺されないように気をつけながら登っていきます。
その後、落車と思われる集団と救急車が。スタート直前に救急車の音が聴こえたのはこれか。

「痛み止め飲みますか?」

などとうずくまっている女性に声かけています。結構な落車だったのでしょうか。
そしたら今朝のニュースで

26日午前8時前、長野県松本市の乗鞍高原で開かれた山道を走る自転車レース「マウンテンサイクリングin乗鞍」で、大会の参加者など合わせて61人が相次いで蜂に刺されました。

結構ヤバイことになっていたんですね。洒落になってなかったです。落車もヤバイですが、まさかスズメバチだったとは。
たぶん私が通った時は駆除された後だったのでしょう。

その後も淡々と登っていきます。途中早くも下山1組目が降りてきます。上のほうから

「下山ー!!」

という声が降ってきたので、続けて下に教えるよう声を出します。周りからは「早すぎないか?」などの声が聞こえてきましたが、下山時刻をチェックしてなかったので予定通りなのかはわかりませんでした。
なかなか狭い道だったのですが、対向車線いっぱいに使って下山組が降りてきます。追い抜く幅に余裕がないのであっという間に渋滞です。
流石歴史ある大会なので、下山者のダウンヒル技術も相当なものらしく

「がんばれー!!」

などと応援しながらカーブで大きく膨らみ高速で下山する方もいたり。スキルが高いですね。
基本的には登る選手スレスレを高速で励ましながら降りてくるスタイルが多かったです。対向車線にカーブではみ出してくるのも多かったですが、たぶんそういうものなのでしょう。歴史ある大会なので。
これに対して初参加の方なんでしょうか。登りながら下山選手に声を荒げる方もいたりで、なかなか殺伐としてきました。

雪が残ってるっぽい。

下山組をかわしつつ登っていくと、急に景色がズバッと開けます。思わず声が出るほどの絶景です。
感動しながら見渡すと、ゴールまでつづら折りがまだまだあるのが見えます。ここに来るまでのつづら折りも13%とかサイコンで表示されてるので、かなり心が折られますが、絶景でなんとか保ってる感じです。
ふと呼吸が浅くなってるのに気づきます。かなり高いところなので空気が薄いんでしょうね。相当キツイです。
なんとかかんとか残り1kmの表示を過ぎたあたりで、ペダルを踏む力を強くしたかったところなのですが、ここでも渋滞。かなりコースを狭くしているうえ、下がってくる方もおり、落車の危険が高まったため下手に踏まず慎重にあがっていきます。
すると、いつの間にかゴールしてました。
もうちょっと先だと思ってた。登りきったところがゴールだったらしいです。

嫁再びキレる

荷物を受け取り自転車をラックにかけて嫁と合流します。

「お疲れ様。頑張ったね。」

という優しい言葉を発する嫁の顔はかなりキレ気味です。

嫁がキレた看板。

とりあえず風が強いので、風裏の乗鞍スカイライン側に腰を下ろして着替えながら、なぜキレてるのか聞いてみます。
どうやら、ゴール手前1.5kmにバスが停まり降ろされたらしい。とはいえ、それは事前告知があったので想定内。そこで選手と合流するとなると下山待ちになってしまうので、ゴール付近まで写真を撮りながら1.5km登ることにしたとのこと。

その際、脚の悪い方を連れていた方もいたらしく、「運営はいろんな配慮が足りない!」と怒ってらっしゃいました。
嫁から補給食を受け取りながら聞いていると、運営の方が大声で叫びながら走ってきます。
どうやら、登ってきた乗鞍エコーラインとは違い、頂上で交わっている乗鞍スカイラインは利用許可を取ってないので自転車の乗り入れは出来ないから、自転車を持ってどけろということらしい。道路上で自転車に乗ったり、駐車してあるのが相当まずいらしく、かなりの剣幕で怒っています。
私達は用意されたラックにかけてあるので問題無しということですが、知らない方が自転車で走ってきて運営に怒鳴られながら追いかけられたりしてます。

『そんなに怒るなら最初からスタッフ一人つけて注意させればいいのにね。』

と嫁にいうと、どうやらゴール付近に書いてあるという答えが。
しかし、どこがゴールか見逃す人が多いうえ、もがいてくる方も多いので、注意書きを読んでる人なんかいないでしょ。とのこと。

めっちゃくちゃ怒られてた方が

「宿泊先がこの先なので今朝も自転車でここ来たんですけど。」

と言うと

「え?この先なの?でも駄目だよ。」
「じゃどうやって行けばいんでしょうか?朝ここ走ってきましたけど。」
「。。。しょうがないから、ゼッケンは外して走って。」

そういうものなのでしょうか。まぁ歴史ある大会なのでゼッケン外せば、なんとか丸く収まることもあるんでしょうね。
怒鳴ってるのを見てるのは気分が悪いので移動します。

風が相当強くなったり、雲で太陽が隠れたりすると相当寒いですね。しかし、雲がないとあっという間に日焼けしてしまうくらい日差しが強い。ころころ天気が変わります。流石3,026mというところ。
寒くなってきたし、人もいなくなってきたのでもうそろそろ下山しようかと話していると、一人のご老人に声をかけられました。
連れが待っていると思って来たが見当たらないので、自転車と一緒に写真を撮ってほしいとのことでした。
奥さんは多分1.5km下の応援場所にいるんじゃないかという話をすると、かなり驚いたご様子。バスの停車位置を知らなかったっぽい。
写真を撮って別れた後、寂しそうに奥様を探すご老人の後ろ姿を見ながら嫁は

「ハ◯ヒルならこんなことは無い!!」

と、最高の運営と嫁が絶賛する大会の名を乗鞍で叫んでおりました。
たぶん、寒いのでなめこ汁が食べたかったんだと思います。

下山は人数が少ないのと、パトカーが一緒に降りてきたので30km/h以下の安全運転でみなさん降りたのですが、とにかく道が悪い。ヒルクライム中も穴とかえぐれてる場所多いなと思ったのですが、下山で眼の前にあると焦りますね。よく高速で下山してる方たちは大丈夫でしたね。歴史ある大会。流石の技術なのでしょうね。
ツール・ド・フランスでコースに選ばれると道を治すらしいですが、乗鞍はそんなことしないんでしょう。ありのままの自然の姿を見て、体感していただきたいという気持ちがうかがえます。
私も気持ちを汲んで、より高いスキルを身に着けなければいけないと思いました。

慣れが必要な大会かもしれない

聞いた話では、どうやら駐車場は会場付近に宿泊した方用に駐車券を配ってるらしく、それが無いと停めれないらしい。それが全部なのか、一部なのかは知りませんが。確かに何か紙を見せてる方がいました。
しかし宿泊した方で、その駐車券を持っていたのにもかかわらず満車だからと断られたらしい。で、別行ってくれと言われて行った先で、うちの駐車券では無いと再度断られてかなり揉めたとか。
さらには言い合いになってる間に、別の駐車券でそこに停める方とかが出てきたらしく、さらに揉めたということで、まぁ怒ってましたね。
しかし、何回も大会に参加してる方々は、そういった歴史を乗り越えてきたから、より速くなれたのでしょう。
私達も乗り越え、強い精神力を育てる必要があるなと考えさせられました。もっとトレーニングしないといけない。

ちなみに、嫁からは

「もう二度と参加するな。」

と、帰りの車中で強制挫折の命令が出ました。

以上です。

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