伊豆の地磯でリベンジしてやった話。

磯の魚を調理すると家が磯臭くなってしまうのが困ります。何某です。

生ゴミ処理機が悪臭を放ちます。

リベンジ磯。

本気で望む

有休を消化してまで望んだ先週の磯では、全くといっていいほど良いところがなかった。それもあり、どうしたものかと悩んでいた。
何がどうにかしたのかというと、週末のホームサーフがなかなかカヤック日和になりそうだからだ。
多少なりとも釣りキチの自負あるので、磯のリベンジをしなければいけないと思いながらも、カヤックも捨てがたい。
2日行くのはどうですかねと嫁に提案してみたところ、週末どちらか一日を使って紅葉を見に行きたいのでダメだと言う。
なるほど。

『でもあなたいつも昼過ぎまで寝てるじゃないですか。』
「いろいろ欲しいものがあるの。」
『給料日前なんですが。』
「家のお金は?」

どこぞのチリ人妻か。
家のお金に手をつけて、私のご機嫌をとれと。
アニータよろしく、ふてぶてしい態度を取る嫁のケツにチリビーンズでも打ち込んでやろうか。
とは思ったが、「毎週末好き勝手やってるのは誰なんでしょうね」という態度を崩さないアニータに、ごもっとも、とも思うため、苦渋で磯を選択。
さすがにこの気温では1日では溶けないだろうと、2日前にオキアミを買いに行く。
あいにく無選別の「マグロに最適!!」のポップが踊る、3L以上のオキアミブロックしかなかったが、しょうがないので6kg購入。砕いて使うしかない。
3Lではグレには使えないので、さし餌を購入することにした。
集魚剤も大会用によく使われるという多少高いものを購入。本気で望む。


いい感じの朝マズメ

夜明け前に到着する。週末とあって人は入っているようだ。一言挨拶し会話をすると、夜釣りしてたが全然ダメなので帰るところだと言う。
入れ違いで前回波が被って行けなかったポイントに入る。毎度のことだが、磯に来ると釣れる気しかしない。
前回の反省をふまえて落としタモを購入したが、この高さなら使用しなくてもよさそうだ。
高ぶる気持ちを抑えつつコマセ作りに入る。
今回は、細かく砕いた無選別オキアミ6kg+グレパワーVSPを1袋+グレパンを半分で粘りが出るまでこねた。
必要に応じてグレパンを追加して硬さを調整するつもりだ。
ウキ00号、ハリス2号、グレ針6号でとりあえず全誘導ではじめる。竿一本と浅いので全誘導の利点は無さそうだが、なんとなく釣れそうな気がする。
足元のサラシにコマセを撒くと、沖に向かってバラけて行く。そこに仕掛けを乗せて3投目。馴染むより速くラインがスルスルっと出てウキが勢いよく消し込んだ。
アワせるも乗らず。
同じように流すと再度ウキが消し込む。がしかし、これもまたすっぽ抜ける。
残念だが朝マズメのこの反応にテンションがあがる。

エサ取りとの攻防

日が昇って上着を脱いだあたりからエサ取りが湧いてきた。

エサ取り1。

スズメダイは意外とウキを消し込むようなアタリなため、期待して勢いよくあわせると宙を舞って飛んでくる。
何匹か釣ったあたりから、ハリスがズタズタになっているのに気づいた。

エサ取り2。

フグの猛攻がはじまった。ハリスが切られる。釣れれば釣れたで面倒くさい。
砕いたオキアミにMサイズのさし餌は目立つのかもしれないが、もうどうしようもない。このままでなんとかするしかない。
全誘導をやめ、フタヒロほどのタナに半誘導でガン玉をつける。さらにはハリを7号に変えた。
スズメダイ、フグは釣れなくなったが餌が残らない。どうしたものか。
ためしに1秒であげてみる。すでにさし餌はない。なにが食っているのだろうと水面を見ると、小魚が大量にいる。それが一斉にコマセとさし餌を取っていくようだ。
どうにもこいつを突破出来ない。どうしたものか。そもそもこれは何なのだ。
餌を付けずに仕掛けを落とし、引っ掛けてみる。何度か試すとそいつがあがってきた。

エサ取り3。

よくわからなかった。知らない魚だ。さてさてどうしたものか。

小魚回避からの爆釣

沖に仕掛けを投入し、馴染んだ頃合いでゆっくり手前に寄せてみる。これである程度エサが残るようだ。
それにあわせてコマセを投入すると、ウキが引き込まれた。
なかなかの引き。やっとだよとやり取りを楽しみながら寄せてくる。

アイゴ。

でかいアイゴだった。まぁまぁ釣れないよりはいいか。
などと思いながら再度同じ方法を試すと、再度これまた大きなアイゴが釣れた。
その後はアイゴが爆釣。アイゴだけを10匹近く釣っている。
ハリは飲まれるし、毒があるから気を使うし。もう勘弁してほしい。
メジナはいないんじゃないかと思ったその時、今日一番のアタリと引き。これはアイゴじゃないぞ。とやりとりしてあがってきたのはイスズミ。
あげたそばから豪快に脱糞しやがる。その趣味を理解はするが今じゃない。
まみれた手を洗いながら何故か食欲が湧いてきたので、食事休憩とした。

サラシを攻める

菓子パンを食べながらサラシを覗く。足元をさらわれることは無いが、たまに潮を被るので攻めきれないでいた。
謎の小魚がサラシにも群れているが、うまく泳げないようだ。試しにコマセを投入してみるが、追いきれていないっぽい。
コマセも残り半分をきったので、そこしかないかとバッカンを持って移動。安全を最優先に仕掛けを投入してみる。
エサが残るがウキも沈み仕掛けも絡まる。ウキをBから3Bに変え、ガン玉を2つほど打ってみる。
送り出すサラシに乗せると、サラシの際でものすごい勢いでウキが消し込んだ。
まったく竿があがらない。なんだこれは。一体何がかかっているのか。1.5号の竿と道糸ではあげれる気がしない。
沖から大きめの波が来た瞬間、フッと軽くなった。バレたか。
そう思い巻いてくると、波の勢いに乗ってパンパンに太った40cmほどのメジナが水面に浮いてきた。
しまった、タモを準備していないと慌てるが、一呼吸置いたあとものすごい勢いで根に潜っていく。慌ててレバーブレーキから指を離す。体感したことのない引きだ。他のことが出来ない。
とりあえず寄せることが出来ないので、レバーブレーキと竿の粘りを駆使してやり過ごす。
これはもしかして尾長グレというやつではないのか。今まで釣ってきた口太の比ではない。なんとしてもあげたい。
かなり長時間ごまかしながらやり取りするが、手前の根に潜られた刹那、道糸からプツッと切れてしまった。完全に根ズレというやつだ。
悔しいが私のスキルではどうしようもない。

続けてサラシを攻める

同じ仕掛けで再度投入。エサが残るのでチャンスとみた3投目。ストンとウキが消込みアワせると、やたら重い。走るといえば走るが、引きが強いとはちょっと違う。グレではなさそうだ。
寄せてくると赤というか茶色というかの魚体が見えた。またアイゴか。タモに入れ寄せてくると、やたらとトロピカルな色合いをしている。
なんだこれは。気持ち悪い。絶対毒持ってるだろう。
知らない魚だった。伊豆まで来ると見たこと無い魚も多い。伊豆大島が目の前に見えるくらい南だからなのだろうか。

初ブダイ。

調べるとブダイという魚らしい。沖縄のほうで採れるアオブダイというのは毒があるらしいが、これは無いようだ。味も美味いらしい。
ライブウェルで泳がせキープ。
同じポイントを同じように流すと、またズドンと勢いよくウキが消し込んだ。これは間違いないグレだ。
いい引きだ。やっと本命のお目見え。よかったと胸をなでおろす。リベンジ成功だ。

いい引き。

その後も同じように流すと、40cmくらいのタカノハとアイゴが釣れる。
コマセは残り1投ほど。丁寧にサラシを攻めるとラインを引き込むアタリが。本当の最後の一投で本命を釣る。大満足の日だ。

クチブト。

地元の方に聞く

帰り支度をしていると年配の地元の方が降りてきた。挨拶をし会話すると、ブダイを狙いに来てるのだという。

『ブダイって美味しいんですか?』
「美味しいよ。ただ刺身は人選ぶかもね。」

磯臭いのだろう。
なんとなくそんな気はしたが、専門に狙っている人がいるくらいなので、さぞかし美味だと思われる。食すのが楽しみになってきた。
ピトンを打ち仕掛けを投げ入れる。磯に入って10分も経っていない。さすがローカルというところか。
慣れたものだなと見ていると、すぐさまウキに反応が。太い仕掛けでゴリゴリ巻いてくる。私のより大きなブダイを軽々と抜き上げる。とんでもない釣りだ。
磯に来て15分も経っていない。
今日はツイてるなと喜んでるのに付け込んで、いろいろと聞いてみる。
どうやら夜釣りで40cm以上のアジを狙いながら、合間にひじきを取り、そのひじきをエサにしてブダイを狙うらしい。
海苔でグレ釣るみたいなあれか。

「ブダイは海藻食ってるからヒジキが一番釣れるよ。俺は漁業権持ってるから採れるけど、持ってない人はヒジキ採っちゃダメだよ。」

なるほど。この辺のひじきを採るのは漁業権が必要なのか。美味かったら狙ってみようと思ったが、少しハードルがあがった。
気分良くしたのか、さらにおすすめの調理の仕方を教えてくれた。

「刺身のように切って塩振って干すんだよ。これ食ったらブダイが大好物になるぞ。」

「今度会ったらヒジキわけてやるよ。」との約束をし、磯を後にした。
ブダイ。食すのが楽しみだ。

タイドグラフ

タイドグラフ。

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