【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

カヤックで深海ジギングを初めてやった話。

数kmパドリングすると、身体にきますね。どうも何某です。こんにちは。
カヤックで深海ジギングやってみました。

深海。

コジレイが師匠

「タイラバってフグも釣れちゃうんですかー?」

児島玲子と照英が勝負する釣り番組の、過去の放送をHuluで観ているのだ。
タイラバ対決でゲストの芸能人がコジレイに質問している。

「そうなんですよー。」

画面に向かい即答する嫁。お前が答えるのか。
コジレイのアドバイスに、うなずきを通り越し、ヘッドバンギングよろしく頭を振る嫁。

「コジレイが勝つと嬉しいねえ。」

新しい缶ビールを開ける。何度も観ている放送の結果は今日も変わらない。
酔いが回ってきたのか、「コジレイが辞めるの嫌だよう。師匠だよ。私の師匠。」と泣き始めた。
明日早いから先に寝ようとする私を見送りながら、コジレイの勝利回を選択する嫁。
「もうちょっとだけ観たら寝るよ。」と、もう一本缶ビールを開ける。呑んで帰ってきたのにまだ呑むのか。
ベッドに入った私は、もしかして嫁はコジレイの勝利回全部覚えてるんじゃないだろうか。もしそうなら気持ち悪いな。などと思いながら就寝した。

深海へ

ホームサーフの駐車場が1台だけ空いていた。運がいい。
顔見知りの方々と挨拶しながら準備する。今日も深場ですかと聞かれたので、『風もウネリも無いので深海行こうかと。』と返すが、当たり障りの無い返しをされる。深海という言葉にピンときてないようだ。

『キンメの竿持ってきちゃいましたよ。』

キンメの竿というのがイマイチ伝わらないらしい。大人の対応で優しい笑顔を返される。
こうなると、結果を見せるしかない。釣り人は釣果で語る。
穏やかな海だが、ウネリの感じを見ると離岸が少し面倒そうだ。
ところが、SUPの方々が後ろから押していただいた。波を被るのを覚悟していたが、勢いよくウネリを越えていき沖へ出る。
押していただいた方々に軽く礼を言い、深海へ向かってパドリングしはじめた。

カヤック深海デビュー

スマホのGPSを頼りに深海を目指す。ホームサーフは、すぐ深くなると有名だが、400m以上となると話は変わるのだ。
岸から2.5kmほど。離岸場所からだと3km以上の距離だ。気軽に来れる場所ではない。
やっと水深400mにたどり着いた。流される方向を確認する。このままいけば500mの上を流れそうだ。
Xesta スローエモーション フレア レッドゼブラブルーグロー400gを落とす。着底までだいぶ時間がかかる。キツい潮ではないが、いつもの倍の深さ、何層かに分かれているようで、何度かバックラッシュしそうになる。Avet JXを調整する。
緩い緩いとは言うものの、パドリングして真上をキープしないと相当流されるので、サミングする余裕などないのだ。カヤックでの深海を実感する。
着底した。だいぶ糸フケが出ているらしい。20mほど巻き取り、再度底を取る。
気合いを入れてシャクル。とはいえ、上げて落とし上げて落としの繰り返しだ。ロッドにパワーがあるので非常に楽。キンメジギングの経験が役に立っている。

ナポレオン気分を味わう

水深が370mになってしまった。海図を見ると潮の流れが予定とは変わってしまったようだ。
回収に20分近くかかってしまった。フックの先に何か付いている。

謎の物体。

触って大丈夫なのだろうか。手袋越しに触るとゼリーのような見た目と違い、中心は硬い。フックから取り除くのに苦労する。
再度パドリングし位置を決めて流し直す。
時間を考えると、残り2回ほどか。
一巻きしながら頭上まで持ち上げて、落とすのを繰り返す。
430mを魚探が示した頃、底から5mほどでゴンゴンと叩くようなアタリがでる。即アワセ。
巻き取る途中も強烈なタタキが何度も入る。さらにはあれほどパワーのあるロッドを、曲げる力もあるようだ。
一体何が釣れたのか。期待と不安で、心臓の音が口の中に響き、内側から鼓膜を叩くような感覚になる。
長い。一体いつまで巻けば良いのか。
残り200m。
魚探の時計を見る。かけてから15分過ぎてる。
まだまだ暴れる。引く。深海。凄すぎる。
残り30m。タタクのをやめない。
残り15m。強烈に引く。バレないでくれと願いながら耐え、最後の巻き取り。
ヤバイ奴ではありませんように。と、カヤック上に足を上げ、噛みつかれないようにする。
タモとギャフを用意し海面まで上げてくる。

とうじん。

なんだこれは。
肌がバラムツみたいだ。調べてみるとトウジンというらしい。
矢印のような見た目。 なんとなく色気のある唇。光の届かない深海からあがってきたのだ。
大宮エリア最安値と言われる店に入ったら、真っ暗な店内で、肌触りが明らかに高齢の女性が隣に座ったのを思い出す。
やたらとライターの光を嫌っていたな。母親とどっちが歳上だったのだろうか。
トウジンのこの見た目も、真っ暗な店内で、迷いなくライターを見つけるような、目に頼らない感覚を高めるために必要だったのだろうか。
『もしかして今、入れ歯外しました?』の質問にはスルーだった。野暮だった。当時の私は若かったのだ。
臭いを嗅いでみる。あの女性は肌に線香の香りが染み付いた感じ、というより、腐りかけのタンパク質を誤魔化したかのような、だったが、こちらは無臭である。
可食部は少ないらしいが、身の味も出汁も美味。ということなので、持ち帰ってみることにする。

深海は時間がかかる

気がつくと470mの水深。意外と水深変動は小さいようだ。
500mまではさらに行かないといけないが、海図を見ると、このまま流されればたどり着くようだ。
ジグを落としながら魚探を見ていると、海底が正常に映っていないことに気がつく。
どうやら450m以上になると、かなりボヤケてしまうらしい。450mというのも潮の状況がまだいいからだろう。
実際水深も正確なのか怪しい。ラインは430mしか出ていない。
まぁなんにせよ、私の魚探と振動子はこの辺が限界のようだ。
底を取り直しながらジグを落とすと500mほどまでラインが出た。念願の深海500mである。
何が出るかとシャクリ続けるも、潮がピタっと止まってしまった。風も無いので全く動かない。
これはちょっと釣りにもならない。回収に20分以上。さらには、浜に戻るのに1時間近くかかりそうだ。
足漕ぎ買わないとしんどいな。と思いながら深海釣りを終了とした。

まさかの入れ食い

戻りながら、顔見知りのSUPの方たちがいたので声をかけてみる。
中深海デビューした方がいたので、教えるつもりでいろいろ話す。
がしかし、釣果を聞くとアカムツやらアラやら沢山釣っていた。
私の釣果は深海の魚あらため、大宮の嬢のみ。トウジンという源氏名を伝えるのも恥ずかしい。
早朝は2,000円ですよ。と言ったところで、恥の上塗りだろう。恥ずかしさで赤く染まった顔を隠す、あの店の闇が欲しい。大宮の深海魚に私はなりたい。
ジグを投入せず会話をしていると、何かが釣れた様子。聞くに、落としてる途中に、でかいブリが釣れたけど、取り込みでバラした、とのこと。
なるほど、もういないだろうけど私がフォローしてみますよ。と、ジグをシーフロアコントロール クランキー ゴールドレッドゼブラグロー200gに変えて落とす。
水深180mの上から100mあたりを、スローピッチジャークで誘う。
3回転ほど早巻きを入れた後のワンピッチで、竿先がドンっと入った。
がしかし、巻き上げが軽い。んー、これはもしかして。と思いながら早巻きする。やっと重みが乗った。食いあげてるのだ。数日前の感覚と一緒だ。
100mを一瞬で巻き上げてタモに取り込む。

まめじ。

マメジだ。リアフックが魚体を切り裂いてしまっている。
これはリリース出来ない。
この話を聞いた方々がすぐ集まってきた。皆急いでジグを落とす。電動ジギングというやつらしい。実際に見るのは初めてだ。
私と同じく100m付近でかけるも、巻き上げの途中でバレてしまっていたようだ。
思うに、電動リールの巻取りスピードでは、食い上げる速度に追いつかないのではないだろうか。
スローピッチジャークで再度誘う。
テンポよくフォールを入れていると、指に糸フケの感触が出た。目で糸フケを確認する暇が無いほど、反射的にアワセを入れる。
2ozのロッドが満月になった。先程より大きいようだ。ドラグを緩める。
ジーっと音を立てて1、2秒走った後、糸フケが出る。食い上げだと気づき、急いで巻き取る。10mほど巻き取ったタイミングで、身をひるがえした。刹那、フッと軽くなってしまう。バラしたようだ。
回収しフックを見てみると、アシストラインのみ残っていた。
そうだ、中深海用フックは、根がかりだけでなく、不意なバラムツやサメを回避するために、フックが抜けるように作ってあるんだった。
このまま続ければ、同じことを繰り返すだけだ。そもそも、食い上げばかりなので、引きも回収より軽い。釣り味が私好みではない。周りに挨拶し、納竿とした。

嫁激怒する

「何時だと思っているんだ。今日予定あっただろう。」

帰宅が遅れた。遊び過ぎたのだ。嫁がご立腹である。
申し訳ないと、片づけもそこそこに出かける。がしかし、私が遅れたせいで、半分ほど予定がこなせない状況になってしまった。
コンビニで缶ビールを大量に買い込み渡す。

「これで機嫌が良くなると思うなよ。」

と言いながら、喉を鳴らして飲み続けていた。
どうか明日の午前中は酔いつぶれていますように。と願いながら、追加の缶ビールを手渡すのだった。

タイドグラフ

タイドグラフ。

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