【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

中深場で調査サビキをやってみた話。

週末カワハギやりたかったのですが、両日昼から用事があるので無理っぽい。どうも何某です。こんにちは。

あ、そうそう。シマノのリールが発表されましたね。
オシアジガーの4000もいいですが、気になるのはこれでしょうか。

定価が3万以下、オシアジガーの廉価版とのことで、期待はしているのですが、個人輸入なら同じくらいの価格で高スペックなリールが手に入るので悩んでしまいますね。
今後の釣りを考えると1500、2000サイズのリールがいくつか欲しいところです。
フィッシングショーで触れればいいな。

朝。

初詣にいつ行くか

「初詣にいつ行くんだい。」

そういえば、初詣なんてのがあったな。
『例年通り、混まない時期だね。』と返す。

「今年はプログラミングを覚えてみたいんだ。頭が良くなりますようにとお願いするのだよ。」

プログラム書きたいだなんてイカれてるな。などと思っていると、「君の今年の目標は何?」と聞かれた。
部屋の入口に放置されて、夏帆が冷蔵庫にビール取りに行って戻って来るたびに、無言で腹を1日ギリで耐えれるくらいの強さで蹴られたいとか。性的な意味は抜きで。単純に好奇心で。そう。興味のみ。
などと、私の夢手帳には書いてはあるものの、これをそのまま伝えると変態に聞こえてしまう。不本意だ。古来より、男のロマンを女性は理解出来ない。
夫婦たるもの、余計な誤解を生むのは良くないので、グッと我慢し、『夏帆を一度生で見てみたいね。』と返答。
かなり端折ってはみたが、だいたいの意味は含んである。
「本当に夏帆好きなんだねえ。達成できるといいねえ。」と笑っている。『思ってるうちが一番なんだよ。いざそういう状態になったら萎えてしまうものよ。』と言うと、なるほどと頷きながら、いつの間にか冷凍庫から出してきたアイスを食べている。
それは私のアイスだろう、と言いかけたが、なんだかよくわからない申し訳無さがあり、何も言わずにそのままにした。

新しい離岸方法を試す

以前から、カヤックに最初から跨っている状態で波待ちしたらどうだろう。と、考えていた。
飛び乗らなくてもいいので、漕ぎ出しが速いのではとの考えだ。
や、正確には初期はやってみていたのだが、カヤックの中央、つまり、シート辺りを持っていると、波が来るとバウが簡単に横に向いてしまうため、立て直すのが困難になり諦めていたのだ。
当時は出来なかったが、最近では、沖を見て波の大小を予測できるようになってきた。これなら、不用意に波の近くに行くことも少ないだろう。
試してみる。
カヤックに跨り、中央、両脇のハンドルをそれぞれ握る。波と引波で横になりそうになるが、崩れる波からだいぶ離れているので、このくらいなら余裕で制御できる。
小さい波が連続するのを確認し、ズルズルと引きずる。
1つ目の波でカヤックが浮いたタイミングで、グッとカヤックを押し進める。2つ目の波が崩れ、水位があがったタイミングで自然と座れた。カヤックのほうから尻に近づいてくるのだ。足も浮くので自動でシートに腰掛ける。
すでに両手でパドルを持っているので、もたつくことなくパドリング開始。引波の影響もあるのか、かなりの勢いで3つ目の波が崩れる前に越えることが出来た。
なるほど。シットオン以外のカヤックでサーフから出れる理屈はこれかと気づく。
波さえ見分けられば一番楽で、安全な乗り方だ。今後はこれでいこう。

中深海をジグサビキでやってみる

今日は調査のつもりでやってきた。
中深海ジグサビキ。
フラッシャーサビキを使って房総辺りでは中深場をやるらしい。と、サビキのパッケージを見て勝手に思っている。調べてはいない。
がしかし、中深海でサビキは意外とありではないか。
最近私は、実は中深海のスロージギングでは、魚はジグではなく、アシストフックを食っている説を推している。
なので、サビキで十分だろうという実験だ。
200m先まで落とせるオモリが無いので、ジグをつける。ここでお気に入りのジグをつけてしまうところに、まだジグを信用している気持ちが出てしまっていた。中深場のジグは何でもいいのだよ。などと人には言いながら。
水深200m。190mあたりで落ちなくなる。底にはまだ少し足りないので、何か釣れたのだろう。
アワせるとドラグが鳴り始めた。とんでも無い大物だろうか。ワラサくらいではないのか。走りはじめる。
ドラグを軽くしめ巻き上げる。近くで釣りしていたSUPの方がマツッてるかもと言ってきた。魚体が見える前に、その方のラインが見えた。
『とりあえず先に魚取りこんじゃいますね。』と伝えて巻き上げる。

一荷。

サバが一荷でついている。
マサバとゴマサバだと思ったが、背ビレなどを見たところ、どうやら、どちらもマサバのようだ。
触ってる魚体が脂が乗ってそうな感じである。これはいいサバだ。
サビキを切ってマツリを解消する。ちょっと長めだなと思ったのでちょうどいい。結び直したサビキで再開する。

アタリが連発するも

200mからかけあがりになっている箇所を攻める。
ジグをいつもどおりシャクリ底を攻める。何度か漂わせると、コツコツとアタリがあった。
念の為、数メートル巻き上げてから、本当に魚がついてるのか確認する。かけあがりなので、サビキが根がかりした感触ではないかと考えたのだ。
コンコンコンとタタく。何か釣れているようだ。
ゆっくり巻いてくると、数十メートルでバレてしまったようだ。
すかさず落とし直す。すると、何シャクリめかでまたしてもアタリ。しかしこれも途中でバレてしまう。
流し直しでも同じようにバレる。
困ったな。この感じだとジグ食ってないな。サビキのほうに食ってきている気がする。
バレる理由はハリなのだろうが、大きくすればいいのか種類を変えれば良いのか。
アシストフックのように絡める感じにはならないので、ホールド力を上げたハリのほうが良さそうではある。
というか、ジグいらないな。次は安いオモリでやってみよう。などと思っていると、突然フッと軽くなった。
食い上げか、と急いで巻き上げる。がしかし、どうやら仕掛けを切られたようだ。
回収し確認すると、サビキの一番上から綺麗に切られている。クロムツだろうか。
お気に入りのジグを無駄にロストしてしまった。もったいない。

早目に納竿

リーダも持ってきていないので、早目に切り上げ浜に向かってパドリングする。
今日の調査でわかったことは、サビキでも十分アタリがある。むしろジグより食ってくる。というところだろうか。
電動リールを購入すれば、嫁と中深場の釣りが出来るな。などと妄想。
というか、アマダイとかもサビキで釣れるのではないだろうか。
サビキが嫁を救う。
帰宅後、嫁にこのことを伝える。
君はサビキに救われるんだ。また僕と一緒に海に出れるのだよ。と。

「ハリが多いのは嫌よう。」

アジ釣りで、ウィリー仕掛けが絡んでしまったのがトラウマになってるらしい。

「まだ真鯛を釣るという目標達成してないですからね。三段引きよ。三段引き。」

マダイにこだわる嫁。マダイを釣らないと次に進めないという。
これは、今年の桜の季節は忙しくなりそうだ。

タイドグラフ

タイドグラフ。

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

カヤックで深海ジギングを初めてやった話。

数kmパドリングすると、身体にきますね。どうも何某です。こんにちは。
カヤックで深海ジギングやってみました。

深海。

コジレイが師匠

「タイラバってフグも釣れちゃうんですかー?」

児島玲子と照英が勝負する釣り番組の、過去の放送をHuluで観ているのだ。
タイラバ対決でゲストの芸能人がコジレイに質問している。

「そうなんですよー。」

画面に向かい即答する嫁。お前が答えるのか。
コジレイのアドバイスに、うなずきを通り越し、ヘッドバンギングよろしく頭を振る嫁。

「コジレイが勝つと嬉しいねえ。」

新しい缶ビールを開ける。何度も観ている放送の結果は今日も変わらない。
酔いが回ってきたのか、「コジレイが辞めるの嫌だよう。師匠だよ。私の師匠。」と泣き始めた。
明日早いから先に寝ようとする私を見送りながら、コジレイの勝利回を選択する嫁。
「もうちょっとだけ観たら寝るよ。」と、もう一本缶ビールを開ける。呑んで帰ってきたのにまだ呑むのか。
ベッドに入った私は、もしかして嫁はコジレイの勝利回全部覚えてるんじゃないだろうか。もしそうなら気持ち悪いな。などと思いながら就寝した。

深海へ

ホームサーフの駐車場が1台だけ空いていた。運がいい。
顔見知りの方々と挨拶しながら準備する。今日も深場ですかと聞かれたので、『風もウネリも無いので深海行こうかと。』と返すが、当たり障りの無い返しをされる。深海という言葉にピンときてないようだ。

『キンメの竿持ってきちゃいましたよ。』

キンメの竿というのがイマイチ伝わらないらしい。大人の対応で優しい笑顔を返される。
こうなると、結果を見せるしかない。釣り人は釣果で語る。
穏やかな海だが、ウネリの感じを見ると離岸が少し面倒そうだ。
ところが、SUPの方々が後ろから押していただいた。波を被るのを覚悟していたが、勢いよくウネリを越えていき沖へ出る。
押していただいた方々に軽く礼を言い、深海へ向かってパドリングしはじめた。

カヤック深海デビュー

スマホのGPSを頼りに深海を目指す。ホームサーフは、すぐ深くなると有名だが、400m以上となると話は変わるのだ。
岸から2.5kmほど。離岸場所からだと3km以上の距離だ。気軽に来れる場所ではない。
やっと水深400mにたどり着いた。流される方向を確認する。このままいけば500mの上を流れそうだ。
Xesta スローエモーション フレア レッドゼブラブルーグロー400gを落とす。着底までだいぶ時間がかかる。キツい潮ではないが、いつもの倍の深さ、何層かに分かれているようで、何度かバックラッシュしそうになる。Avet JXを調整する。
緩い緩いとは言うものの、パドリングして真上をキープしないと相当流されるので、サミングする余裕などないのだ。カヤックでの深海を実感する。
着底した。だいぶ糸フケが出ているらしい。20mほど巻き取り、再度底を取る。
気合いを入れてシャクル。とはいえ、上げて落とし上げて落としの繰り返しだ。ロッドにパワーがあるので非常に楽。キンメジギングの経験が役に立っている。

ナポレオン気分を味わう

水深が370mになってしまった。海図を見ると潮の流れが予定とは変わってしまったようだ。
回収に20分近くかかってしまった。フックの先に何か付いている。

謎の物体。

触って大丈夫なのだろうか。手袋越しに触るとゼリーのような見た目と違い、中心は硬い。フックから取り除くのに苦労する。
再度パドリングし位置を決めて流し直す。
時間を考えると、残り2回ほどか。
一巻きしながら頭上まで持ち上げて、落とすのを繰り返す。
430mを魚探が示した頃、底から5mほどでゴンゴンと叩くようなアタリがでる。即アワセ。
巻き取る途中も強烈なタタキが何度も入る。さらにはあれほどパワーのあるロッドを、曲げる力もあるようだ。
一体何が釣れたのか。期待と不安で、心臓の音が口の中に響き、内側から鼓膜を叩くような感覚になる。
長い。一体いつまで巻けば良いのか。
残り200m。
魚探の時計を見る。かけてから15分過ぎてる。
まだまだ暴れる。引く。深海。凄すぎる。
残り30m。タタクのをやめない。
残り15m。強烈に引く。バレないでくれと願いながら耐え、最後の巻き取り。
ヤバイ奴ではありませんように。と、カヤック上に足を上げ、噛みつかれないようにする。
タモとギャフを用意し海面まで上げてくる。

とうじん。

なんだこれは。
肌がバラムツみたいだ。調べてみるとトウジンというらしい。
矢印のような見た目。 なんとなく色気のある唇。光の届かない深海からあがってきたのだ。
大宮エリア最安値と言われる店に入ったら、真っ暗な店内で、肌触りが明らかに高齢の女性が隣に座ったのを思い出す。
やたらとライターの光を嫌っていたな。母親とどっちが歳上だったのだろうか。
トウジンのこの見た目も、真っ暗な店内で、迷いなくライターを見つけるような、目に頼らない感覚を高めるために必要だったのだろうか。
『もしかして今、入れ歯外しました?』の質問にはスルーだった。野暮だった。当時の私は若かったのだ。
臭いを嗅いでみる。あの女性は肌に線香の香りが染み付いた感じ、というより、腐りかけのタンパク質を誤魔化したかのような、だったが、こちらは無臭である。
可食部は少ないらしいが、身の味も出汁も美味。ということなので、持ち帰ってみることにする。

深海は時間がかかる

気がつくと470mの水深。意外と水深変動は小さいようだ。
500mまではさらに行かないといけないが、海図を見ると、このまま流されればたどり着くようだ。
ジグを落としながら魚探を見ていると、海底が正常に映っていないことに気がつく。
どうやら450m以上になると、かなりボヤケてしまうらしい。450mというのも潮の状況がまだいいからだろう。
実際水深も正確なのか怪しい。ラインは430mしか出ていない。
まぁなんにせよ、私の魚探と振動子はこの辺が限界のようだ。
底を取り直しながらジグを落とすと500mほどまでラインが出た。念願の深海500mである。
何が出るかとシャクリ続けるも、潮がピタっと止まってしまった。風も無いので全く動かない。
これはちょっと釣りにもならない。回収に20分以上。さらには、浜に戻るのに1時間近くかかりそうだ。
足漕ぎ買わないとしんどいな。と思いながら深海釣りを終了とした。

まさかの入れ食い

戻りながら、顔見知りのSUPの方たちがいたので声をかけてみる。
中深海デビューした方がいたので、教えるつもりでいろいろ話す。
がしかし、釣果を聞くとアカムツやらアラやら沢山釣っていた。
私の釣果は深海の魚あらため、大宮の嬢のみ。トウジンという源氏名を伝えるのも恥ずかしい。
早朝は2,000円ですよ。と言ったところで、恥の上塗りだろう。恥ずかしさで赤く染まった顔を隠す、あの店の闇が欲しい。大宮の深海魚に私はなりたい。
ジグを投入せず会話をしていると、何かが釣れた様子。聞くに、落としてる途中に、でかいブリが釣れたけど、取り込みでバラした、とのこと。
なるほど、もういないだろうけど私がフォローしてみますよ。と、ジグをシーフロアコントロール クランキー ゴールドレッドゼブラグロー200gに変えて落とす。
水深180mの上から100mあたりを、スローピッチジャークで誘う。
3回転ほど早巻きを入れた後のワンピッチで、竿先がドンっと入った。
がしかし、巻き上げが軽い。んー、これはもしかして。と思いながら早巻きする。やっと重みが乗った。食いあげてるのだ。数日前の感覚と一緒だ。
100mを一瞬で巻き上げてタモに取り込む。

まめじ。

マメジだ。リアフックが魚体を切り裂いてしまっている。
これはリリース出来ない。
この話を聞いた方々がすぐ集まってきた。皆急いでジグを落とす。電動ジギングというやつらしい。実際に見るのは初めてだ。
私と同じく100m付近でかけるも、巻き上げの途中でバレてしまっていたようだ。
思うに、電動リールの巻取りスピードでは、食い上げる速度に追いつかないのではないだろうか。
スローピッチジャークで再度誘う。
テンポよくフォールを入れていると、指に糸フケの感触が出た。目で糸フケを確認する暇が無いほど、反射的にアワセを入れる。
2ozのロッドが満月になった。先程より大きいようだ。ドラグを緩める。
ジーっと音を立てて1、2秒走った後、糸フケが出る。食い上げだと気づき、急いで巻き取る。10mほど巻き取ったタイミングで、身をひるがえした。刹那、フッと軽くなってしまう。バラしたようだ。
回収しフックを見てみると、アシストラインのみ残っていた。
そうだ、中深海用フックは、根がかりだけでなく、不意なバラムツやサメを回避するために、フックが抜けるように作ってあるんだった。
このまま続ければ、同じことを繰り返すだけだ。そもそも、食い上げばかりなので、引きも回収より軽い。釣り味が私好みではない。周りに挨拶し、納竿とした。

嫁激怒する

「何時だと思っているんだ。今日予定あっただろう。」

帰宅が遅れた。遊び過ぎたのだ。嫁がご立腹である。
申し訳ないと、片づけもそこそこに出かける。がしかし、私が遅れたせいで、半分ほど予定がこなせない状況になってしまった。
コンビニで缶ビールを大量に買い込み渡す。

「これで機嫌が良くなると思うなよ。」

と言いながら、喉を鳴らして飲み続けていた。
どうか明日の午前中は酔いつぶれていますように。と願いながら、追加の缶ビールを手渡すのだった。

タイドグラフ

タイドグラフ。

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

ハードコアジギングで超高級魚再びの話。

気づかなかったのですが連休があるのですね。どうも何某です。こんにちは。

カヤック、SUPフィッシングの方々を誘うと、高確率で手軽じゃないからと乗り気にならない釣りの話です。

壁のようなウネリ。

嫁に見送られ出発

「五体満足無事に帰ってくるのが大事だぞ。ゆめゆめ忘れるな。」

毎度釣りに行く際に嫁が掛ける言葉である。
前回のキンメジギングは時化のため中止になってしまった。そのため、今回は余計に気合が入る。
港まで意外と早く着いた。流石に深夜だとあっという間だ。
防寒着に着替え車の中で仮眠を取る。
集合時間頃にぞろぞろと皆起き始めて準備をする。今回は乗合のためか、釣座は早いもの順らしい。
今日は軽いジグを使ってみたかったので、トモに構えることにした。
乗船する方々と挨拶を交わしながら出船した。

前回より荒れている

新島沖へ向かう途中、船室で1時間半ほどだろうか。仮眠を取る。
途中ベッドから身体が浮くようなこともあるくらい、波が高いようだ。
エンジン音が小さくなり、船長の掛け声のタイミングで、一斉に皆外へ出て準備をする。
ウネリが3m以上あるのではないだろうか。釣座の前は壁である。
こんなので釣りになるのかと思っている中、常連の方々はテキパキと準備をしている。
私も急いで準備するが、前回から改善し、すぐ準備は終わった。気持ちを落ち着けジグ投入を待つ。

幸先良い幕開け

XESTA スローエモーション フレア800g を選択し投入する。
Avet JXのレバードラグやらMCを調整しながら380m前後へ落としていく。
当初はキャスティングしないのでMC、いわゆるメカニカルブレーキはいらないかと思っていたが、この重さのジグの調整はレバードラグだけでは難しく、長時間のサミングは面倒なので、MCに任せたほうが格段に楽だった。
着底して糸フケを取り、再度底取する。
15mほどシャクった後、フリーフォールさせると、着底寸前で明確なアタリが出た。どうやら、潮が緩いらしい。
ローギアにボタンひとつで切り替え巻き上げる。ウネリに合わせずとも、クルクルと力いらなく巻いてこれる。これは疲れない。
試しにハイギアに変えてみると、かなり重い。シマノ オシアジガー F カスタム 3000NRHGの1.5倍以上の重さに感じる。魚をかけるところまではハイギアで、かけたらローギアだなと使い分けることに決めた。
ほぼ2倍以上の巻取り回数が必要なため時間はかかるが、結果休むことなく巻けるのでローギアでも極端に遅いわけではない。クルクルと巻き取る。

キンメ 653g

1本目のキンメがあがってきた。小ぶりだが、幸先は良い。急いで氷やら準備し次に備える。

2本目でだいぶ満足

ひと流し目はほとんどの方が釣れたらしい。今日はとんでもない釣果になるぞと、船長は早くも上機嫌だ。
2投目。最初の糸フケを取ったあと、ジグが落ちない。いきなりアタッている。
周りからの「食った?」の声にご機嫌な返事をし巻き取る。
慎重に慎重に巻取ると、隣の方も早々に連れていたらしく、ハイギアであっという間に釣り上げてしまった。
かなり大きい。おそらく2キロ近くはあるだろう。
続いて私のキンメがあがる。

キンメ 1.4kg

同じくらいの大きさだ。これは凄いぞと心躍る。
実際帰宅後計量したところ、1.4kgといまひとつだったが、嫁と2人で食べる分にはとても満足する量だ。
いい釣りだったとすでに、私はご満悦気味である。

謎の魚

3投目。300m手前でジグが落ちなくなる。
水深は380m。途中で何かが食ってきてしまったらしい。

「めっちゃ早くないですか?」

それを気が付いた隣の方と、底までついてないのをお互い確認する。キンメではないだろう。
ラインが切られたのかと勘違いするほど軽い手応えだが、どうやら食い上げているらしく、超高速で巻くと手元に重みが伝わってきた。
ところが、100mくらい巻くと、急に走り始める。

『すいません!なんか走ってます!』

周りに声をかける。
リールが悲鳴をあげる。キンメ狙いなのでドラグをきっちり締めていた。
慌ててレバードラグを戻すと、ラインが一気に出はじめた。
60mくらい走られた後、ストレートポインピングで格闘していると、「キンメ釣りでリールでやり取りしてるの?」「マグロじゃないの?」との笑い声が聴こえる。
ところが、慣れないレバードラグでのやり取りに、こちらは笑い返す余裕もない。
これは周り巻き添えにしてしまうなと、経験豊富な方々にアドバイスをもらおうとしたところ、再度一気に走りはじめた。

『ヤバい!後ろに走り始めた!』

回すにも、誰もそんなのが釣れると想定していないので、船上での身動きがとれない。船底に擦れて一瞬で切れてしまった。
なんだったんだろうと周りと話ながらノットを組んでいると、ほとんどの方がヒットしているらしくゆっくりと巻き上げていた。
どうやら私のラインが切れたことで、巻き込んでのトラブルにはならなかったようだ。

「あー!イルカだ!!!」

悲鳴にも似た絶叫が聴こえる。目線の先を見ると、遠くからイルカがジャンプしながら近づいてきた。
思えば釣りでイルカを見るのは初めてだ。釣り人の天敵とは言うものの、実際に見ると、その光景に若干の感動を覚える。

「やめて!!やめて!!」

回収中の方々が絶叫する。

「だぁー!!暴れてる!!来ないで!!頼む!!」

回収中のキンメが危険を察知して暴れてるらしい。
海面まで残り50mくらいまできた刹那、ミヨシからトモまで竿先が、パンパンパンパンパンッとリズムよく順番に勢いよく跳ね上がった。
イルカに一掃されたらしい。
餌だけ取っていくと聞いていたのだが、船長が言うには遊ばれてるとのことだった。
隣の方は「5000円のジグですよ。。。やっと見つけて買ったのに。。。」と、たいそう落ち込んでいる。
その後は、イルカの影響なのかアタリがピタッと止まってしまった。

船酔い

どうにもイルカにやられるのだという。船長がイルカがいないポイントに移動しはじめた。
ところが、そこは潮が全く動いていないらしい。
さらには、XESTA スローエモーション フレア800g を投入するも、根がひどく2個連続で根がかりでロストしてしまう。
先程はハリだけ抜けたのだが、やはりバックラッシュなどでラインに傷が入っていると、先にそこから切れてしまうらしい。
ノットを組む。自分の倍近くあるウネリの中、ノットを組む。何度も組む。
多少ヤバいなとは思っていたが、ギリギリ大丈夫だった。水平線を見て心を落ち着ければ大丈夫だった。
鼻先を嫌な臭いがくすぐる。どうやらミヨシ側でタバコを吸う方がいるようだ。
なんとなく先日のタチウオ船でも思っていたのだが、どうやら私はタバコの臭いで酔ってしまうらしい。一気に船酔いしてしまう。
これは困ったぞと、急いで酔い止めを飲む。がしかし、徐々に目の前がグラグラとしてきた。
周りから何か言われるが空返事しか出来ない。
釣れれば気が紛れそうだが、何時間もアタリが無い時間が続いた。それも苦しさを加速させる。

最後にわけもわからず釣る

残り3、4回しか投入出来無さそうだという声が聞こえる。
酔い止めが多少効いてきたのか、楽にはなってきた。
もうすでに疲れてジグを落とさない人も出てきたようだ。
今日は終始400m未満の水深だったので、結構な回数落としている。
気合を入れてジグを落とす。
潮が相当緩いので xesta スローエモーション フレア700gにした。100g違うだけでもシャクるのがだいぶ楽だ。
ひと流しが長い。6回目の底取りで諦めかけた頃。ひとシャクリ目で勢いよく竿先が跳ね上がった。
これは釣れたなと回収する。残り100m辺りから明確に叩いてきた。とても大きい綺麗なキンメだ。
タモ入れしていただいて、一息つく。耳鳴りの中、「凄い大きいね。」などとフィルターがかった声が次々声がかかる。
写真を撮る気力が出ない。這うようにバケツに血抜きしに行く。
帰宅後、計量すると、2.0kgあった。今回の目標が2キロ以上を釣るだったので、目標達成というところだったが、どうにも船酔いが勝ってしまう。
最後のひと流しの声が聞こえる。
ふたシャクリ目で食った。早く食ってくれるのは助かる。
水平線を見ながら巻いてくる。
1kgほどのキンメがあがってきた後、急いで片付けをし、ベッドで気絶するように寝た。

無事帰宅

ぐっすり寝て帰港後、片付けをし、挨拶もそこそこにすぐ帰る。翌日仕事なので、渋滞に巻き込まれるのが嫌だったのだ。
途中に寄ったトイレで、身体が左右に揺れてるのがわかった。まだ船の揺れが残っているらしい。
やはり寝て帰ってこれるのが強いのか、本格的な渋滞になる前にノンストップで帰宅。選択した道も良かった。
嫁にキンメを見せる。

大漁。

「また、あのキンメが食べられるのだね。。。」

前回よりも大きなキンメを、欲望を隠さず見つめている。
ロストしたジグの話に眉間にシワを寄せるも、目方を測りキンメの総額をざっくりと計算すると、「ペイだね!ペイッ!」と叫んでいた。
アダモちゃんかこいつは。と心の中で思いつつも、うっとりとキンメを眺める嫁の横で、徐々に私も艶かしく横たわるキンメに包丁をいれる興奮を隠せなくなっていくのだった。

タイドグラフ

タイドグラフ。

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