【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

強風でほとんど釣り出来なかった話。

船での釣り用にキャスティングかジギングのタックルどっちか購入しようかと。何某です。
やっぱり狙う魚種はマグロでしょうか。

晴天だけど寒い。

前日との激しい寒暖差

6時前には日が出てしまうということで、5時に起床。布団から出ると異様に寒い。何事か。
天気を確認すると0℃。0℃とはどういう意味だろうか。
風は1.8m/sということで微妙。とりあえず前日に用意はしているので、身支度を整えホームサーフへ向かうことに。
着いた頃には日が半分ほど出ている状態で、すっかり明るい。しかし寒い。
箱根の山を見てみると、あろうことか真っ白になっている部分が多く見える。完全に雪が降っている。寒いわけだ。
カヤックを降ろし準備をしていると、ずいぶん大きな波の音が聴こえる。思ったよりうねりが高い。
どうしようかと迷ったが、よく波を見れば問題なさそうなので出艇することにした。

サーフ出艇でのよくあるトラブル

セットを外し勢いよくカヤックに飛び乗る。今日はセット以外でも時折高い波が来るようなので、のんびりしていられない。
体制を整えパドリングしようとするが、右足が固定されて動かない。またやったかと思った。
カヤックの側面にパドルをバンジーコードで固定するパドルホルダーというシステムがよく見られる。プロフィッシュ45にもこの仕組みは搭載されているのだが、私はこのシステムはいらないと考える。
波にパドルが刺さって推進力を殺すこともあるどころか、そのパドルが回転して襲ってきたりするのである。とにかくここにパドルを固定してのトラブルが多い。
なので、パドルホルダーを使用していないのだが、今回私の右足をロックしたのは、このバンジーコードを留めるJフックと言われるフックである。
これに、ドライスーツが引っかかってしまったのだ。波が来ないのなら足を上げて外せば良い。ただ、今日のサーフは波が高い。
小さい波にカヤックの向きを変えられる。2つ先の波は結構高そうだ。左足と尻でバランスを取りながらカヤックを波の正面に向ける。
パドリング出来る状態で正面から受ければ、なんとかバウが波を切り裂くことが出来る。
1つ目の波はなんとか乗り越えたが、推進力が少し足らず若干押し戻された。よりパドリングに力を込め次の波へ向かう。ここまできたら躊躇してはいけない。
眼の前で波が崩れはじめる。引き波も手伝って勢いを増したカヤックの前半分に波が被るも、無事突破し安全な沖に出れた。
ゆっくり足をJフックから外しながら、帰ったら必ず取り外そうと決意した。

いつもと違う感覚

新しいポイントを開拓してみようと1km沖で流す。珍しく北北西の弱い風だ。
鉄板ジグであるスパイファイブを落としてみるが、なにかいつもと感覚が違う。
水深250〜300mで300gのジグ。カヤックなので真下に落ちるよう調整しているのだが、思ったよりラインが出てる気がする。
ジグの動きもいつもより重い。
アタリもないので、いつものポイントに移動しジグを落としてみる。いつもより5mほど多くラインが出ているようだ。
2枚潮とか言われるやつだろうか。よくわからないが、ジグが横を向いている感覚がいつもより薄い。今日は難しいのかもしれない。
もう少し重いジグに変えようとボックスを取り出す。やたらと重い。帰宅後試しに測ってみたところ、ジグだけで2.5kgもあった。
カヤックフィッシングでこんな重さでジグを沖に持って行く人がいるだろうか。
嫁は「軽い筋トレだねぇ。」と鼻で笑っていた。おもちゃにしては重すぎる。
おもちゃといえば、「国民のおもちゃ新発売」のキャッチコピーでおなじみの山瀬まみは平塚出身である。
『家も近いし、山瀬まみとは親戚みたいなもんだね。』と嫁に言った所、即答で「違う」と返される。こいつにはロマンが無い。
ネットで検索すると、アイドルロックとしての最高峰の名曲がすぐ出てきた。

嫁に見せると、「あぁロンドンハーツによく出てた人だ。」と。彼女はYouと完全に間違っていた。
『それはフェアチャイルドだろ。紅茶のお酒な。俺が言ってるのはピーチツリーフィズのほうだから。』
「知らねーし。」
その言葉を聞き、大竹まことよろしく上着を剥ぎ取ってやろうと思ったが、家庭内DVで騒がれる昨今。グッとこらえる。
わからせてやろうと昔のCMを検索していると、嫁は掃除があるとサッサと逃げてしまった。
『山瀬まみはテレビ探偵団にも出てたんだぞ。』の声が虚しくリビングに響く。
閑話休題。
小一時間ほどシャクるが、魚のアタリすらもなかった。

1km沖での強風

気がつくとゆっくりと風向きが北北東に変わってきた。自分の周りをぐるりと回っているかのような感覚が気持ち悪い。
北東に変わった刹那、ドンっと聴こえてきそうなほどの強風がカヤックを襲う。
ドシャッ、ドシャッっと波が崩れる音が響き、そこらかしこに兎が跳ねる。
一瞬で荒天。
天気予報ではまだまだ1m/sとなっている。
船舶免許の講習で知ったのだが、風速は10分間の平均風速のことを指すらしい。
ということは、少し待てば風が落ち着く可能性が予報通りならばある。とはいえすでに1km以上沖に来ているうえ、北東の風と、潮の流れが徐々に沖にカヤックを流している。今後危険な状態になる可能性が高い。すぐ帰れる距離まで戻ることにした。
浜から400mほどのところで風が止む。今日はSUPの方々が結構いたようだが、ほとんど先程の風で早あがりとしたようだ。
なんとなく今日は釣れそうな気がしない。私も早あがりとすることにした。
着岸しようとし様子を見ると、結構な頻度で波が高い。さらにはSUPの方々が岸際に並んで雑談している。これは沈すれば恥ずかしい。失敗は許されない。
タイミングを測り岸に向かってパドリングする。振り向くと少し大きい波が追ってきてるようだ。少し予想より速かったか。パドリングをやめ、バランスを取りながら波が通りすぎるのを待つ。波の背に乗ったあたりで波が砕けた。勢いをつけて着岸しようとしていたら、乗り越えて浜に刺さっていただろう。
引き波が来る前に、猛烈な勢いでパドリングし進める。
飛び降りカヤックを引き上げようとすると、SUPの方々が猛烈な勢いで走ってきた。何事だと身構えるも、彼らはカヤックを引き上げようとしてくれていたのだ。
無事着岸しお礼を言う。
聞くと彼らも反応が悪いので早上がりしたという。
沖を見ると風も収まり穏やかになっていたが、さすがにもう一度この波で着岸するのは嫌だなと帰宅することにした。

タイドグラフ

タイドグラフ。

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

荒天のリベンジした話。

地元の定置網関連で漁師さんとのトラブルが増えてるらしい。どうも何某です。

定置網破損で高額な賠償金だけでなく、漁協が管理している港や浜は閉鎖されてしまう可能性が出てきてるので定置網、地引網などには近寄らないようにしましょう。

この後激荒れ。

無風の朝

予報が怪しい。しかし実際は無風。なんて事だ。急いで準備する。
日の出時間も早くなった。6時前だというのにすっかり明るい。
沖に出るとSUPやインフレータブルカヤックの方が釣りをしていた。
数百メートル離れたところでイカヅノを準備する。最近相模湾でイカが調子良いとのことなので買ってみたのだ。
ところが、カヤック上で取り出してみた仕掛けは想像以上に長い。このままだとカヤックでは扱いづらく使い物にならないか。
なんとか準備が整い顔を上げると、先程見かけた方達のすぐ側まで来ていた。
驚くほど潮が速い。魚探を見るとおよそ1.5km/hで流されている。今日は厳しいかもしれない。

一瞬で荒天に

横波を受ける形で流されている。こういう時はアンカーが効かない。
少し沖に出てシーアンカーを投入する。思ったとおりロープが伸びずアンカーが下に沈んで行く。
イカヅノを落とすも40号程度のオモリでは真横に流されているようだ。
今日は日が悪い。底が取れないのではしょうがない。浅いところで適当にやって帰ろうと片付けていると、少し風が出てきた。
風浪が徐々に大きくなる。約3km/hほどで進む。東北東の風。クロスオフショアというのだろうか。後で確認すると風速4m/s。朝の予報の1.2m/sとはなんだったのか。
エントリーした浜に向かうには向かい風になるが、このくらいならプロフィッシュ45は問題なく進む。
とはいえ、それは現段階での話。これから強くなるようだと帰れなくなるだろう。最悪の場合は流れを使って小田原あたりに着いて電車で帰ってこればいいのだ。とにかく今は安全第一。
SUPでこの状態の場合だと、死ぬ可能性あるなと思いながら注意深く安全な方向へパドリングしていく。
そういえばと見渡すと、インフレータブルカヤックの方達が岸際に戻っていくのが見える。がしかし、全く進んでいないようにも見える。
インフレータブルにはキールが無いのではないだろうか。直進するのが大変だろう。
20分ほど進んでいくと、若干風が弱まった。ここが勝負どころと一気に速度をあげる。残り400mほど。
角度的には、放っておいても浜に流れ着く位置に着いたためほっと一安心。リーシュを外し準備を整える。
岸際で止まり様子を伺うと、形状のせいか、沖からだけでなく左右からも波が打ち寄せ、さらにはクロスして引き波が起こっているようだ。これは沈するかもなと魚探とリールをドライバッグに入れクーラーボックスに放り込む。
沖を向いてタイミングを見図る。それほど高い波では無いが、セットを外さない理由はない。
覚悟を決め波の背に乗るタイミングで着岸するようにパドリング開始。上手いこと行ったと思った刹那。右から波が打ち寄せ左に振られた所を、カウンターで左からの波に襲われた。カヤックが勢いよく右を向く。
この衝撃たるや。海堂晃の双龍脚を食らった時と同じだ。
右を向いたカヤックから飛び降りる。次の波のタイミングを見て瞬時に判断する。
波の力で押されたカヤックは、密着からの状態でも確実に身体を壊すくらいの衝撃がある。例えるなら虎砲と言えばわかり良いか。
師曰く
「虎砲を放って倒せなかった男は、陸奥圓明流千年の歴史の中でも数名しかいない。」
その威力がうかがえよう。
逃げるか、はたまたカヤックを引き上げるか。届く範囲にハンドルがあったため、カヤックの体制を立て直し、波に乗せて一気に引き上げた。おおむね無事成功というところか。
「兄さんならできたはずの技だ。」
そんな言葉が思い出される。
離れた岸に先程のインフレータブルカヤックの方達がいる。よかった皆無事のようだ。

短期決戦でリベンジ

翌朝。前日の予報が外れていたため、どうするか迷ったが結局再度ホームサーフへ。
10時くらいには風が強くなる予報なので、慎重になりながら沖に出る。
カヤック用に短くしたイカヅノを投入するも、すぐ飽きてしまい、新しく買ったスパイファイブを試すことにした。
マイポイントである「鞘師」の上を流しながらシャクっていると、水深200m、底から3mほどの位置でのロングフォール後にガツンとアタリが。
軽めにアワせて巻き上げるが、ドラグが勢いよく鳴る。少し締めながら巻き上げてくる。一体何がかかったのか。
残り60mを切っても引きは収まらない。ドラグはまだまだ鳴る。相当な大物かもしれない。期待が高まる、
勢いよくタモを水中に入れ取り込んだのはマトウダイ。

マトウダイではない。

変わった口と頭に、自作アシストフックが3本しっかりとかかっている。
どまぐれ気質のハスラー。無敵の3本フック。
市販のアシストフック をサンプリングしエデットをかました結果がこれだ。
無事リベンジした直後、若干風が出てきた。昨日の今日。反応も悪いため、早めに納竿とした。

アカムツの生体を探る

今日は高級魚のマトウダイが釣れたよと嫁に告げる。

「知らない魚だ。毒あるんじゃないの?」

眼前に差し出す。

「うわっ。やべーやつだ。毒あるやつ。」

こいつは何も知らないんだな。ラオウを見るトキの目で見ながら、『無知を恥じろ馬鹿野郎。』と罵る。
「美味しの?」の問いに答えるべく検索を始める。
「何だ知らないんじゃん。」の言葉を華麗にスルーしながら検索結果を見ると、何やら釣ったのと違う。
どうやら釣ったのはマトウダイではなく、カガミダイという似ている魚らしい。
我が家には無知しかいない。
こうなったら、さかなクンを捕まえて、ニプルをハードに拘束して飼おうかという提案は秒で却下され、水族館に行こうと返される。

アカムツ見に来た。

ビールを呑みながら来れば沼津水族館は意外に近い。
「ここで魚に対する知識を高めるんだよ。」と言われ、入るとものすごい人だ。
人混みを嫌う我々は、一歩下がって見て回る。目の前には、なんとしてでも魚を写真に収めてやろうと、スマホをいろいろな角度に傾け試行錯誤している人たちが次々続々と来る。凄い必死な感じに見える。
空いている水槽はないかと見渡すと、大きい水槽の前にはそれほど人がいない。覗くと大きなタカアシガニが歩き回っている。大迫力だ。
なんでこんなに迫力あるのに人がいないんだろう。

「暗いからなんちゃら映えしないんじゃないの。」

と嫁。なるほど。深海水槽は照明が暗い。
水槽の説明を見た嫁がアカムツがいるらしいと教えてくれた。しかし見当たらない。細かく見ていくと、岩場の隙間に3匹密着している。
なるほど。アカムツは1匹釣ったら再度そこで釣れるというのはそういうことか。
しかし動かないな。他の魚は動き回るのに。
結局2人で10分以上眺めていたが、アカムツが動くことはなかった。
帰り際に「マトウダイいなかったねぇ。」と言った嫁はどういうつもりだったのだろうか。

タイドグラフ

タイドグラフ。

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

初めてレンタルボートを操船して釣りした話。

富士山。

嫁に免許を見せる

先日合格した小型船舶免許を嫁に見せる。小さく「ふぅ~ん。」とチラ見で済ませた。

『よく見なさいよ。合格したのだよ私は。』
「よかったじゃん。でも90%以上受かるんでしょ。」
『なんだと貴様。よく見ろここを。国土交通大臣ってあるだろう。』
「ある。」
『そうだろう。お前の眼前にいる私、つまりはいいかい、お前の旦那様だよ。それが国から認められたってことの証だよこれは。そんな簡単なものじゃないのだよ。』
「いや国から認められたってのは。。。」
『国が発行してるんだから国に認められたってことだろう。国家権力を手にしたってことだよ。なんなら扇千景の養子になることだって出来るんだよ。』
「扇千景が誰だかわからないけど、今のあんたを指すのは馬鹿という言葉があってる気がする。」
『冗談じゃないよ。俺に馬鹿って言うのはサッチー以来だよ。平成最後の騒動になるよ。』

止まらないBeef。国家権力の犬、資本主義の豚、桑名正博の息子と騙る男、という酷い罵りを私は受けることになる。
次に私が取得する資格はマーダーライセンスだと、この瞬間心に決めた。

安全講習を受ける

ボートと安全講習を予約。初めて利用するマリーナでは必ず、安全講習でローカルルールを学ばなければいけない。
ボートは値段が比較的安くトイレがついていたF.A.S.T.23を選択した。
予約日が近づくにつれて、予報が怪しくなってきた。昼から風が強くなるらしい。
受付時に、早あがりになる可能性を伝えられる。まぁしょうがない。
桟橋に着き、マリーナのスタッフの方と乗船し講習を受ける。
船舶免許の実技試験と同じ場所から離岸ではあるが、船が大きいと座礁の可能性があるらしく、試験挺と同じように自由に河川を走れないらしい。
ここが浅いから、これを目印に左岸に移動して。などと細かく教えてもらえる。
そして一番の難所、河口からの海へ出る際の波の交わし方を教わる。
河口は浅く、高い波が発生するため、最初の波を乗り越えたら全速力で次の大きい波を左へかわすとのこと。がしかし、ここも浅いため、左へ行き過ぎも注意。何気に覚えることが多い。
安全な沖へ出てから、アンカーやトイレなど、船の装備の説明を受ける。また、定置網の場所を教わる。定置網を切ったら億の請求が来るので近寄らないようにとのこと。
荒天時に河口から入れないことがあるらしく、その場合は近くの漁港に入港してくれと指示があるらしい。
その際、必ずデッドスローで入港してほしいとお願いされる。
波を立てると漁師と船宿から尋常じゃないほど怒られるとのこと。静かに唾を飲み込む。
その後は操船を代わり軽めのクルージングからの、河口と着岸の練習。無事成功。

進路は東へ

マリーナに着き、嫁と友人を乗せ沖に出る。
「凄い!凄い!ヨーソロー!ヨーソロー!」と嫁の声が後ろから聞こえる。
国に認められた男ということをやっと理解したらしい。
問題なく河口を越え、魚探を確認しつつ滑走する。
早あがりの可能性を考えると予定のポイントへ着く時間が怪しいか。
途中魚探に大きな反応が出る。嫁と友人はタイラバをするというので、カケアガリの反応あったところで停止しドテラ流しをする。
ドテラ流しというのがどういうものかやったことは無かったが、上手いこと横に流れるものだ。
がしかし、ドテラ流し中に横波を受けるのは問題無いのだろうか。
船に横波は御法度。まだまだ凪とはいえ、判断を間違えば野坂昭如よろしく、マイクで殴られる可能性がある。
初めてタイラバをやった嫁は底に着いたか判断出来ないらしい。最初から少し深すぎたか。70m。
とはいえ、海上で富士山を眺めながらの釣りは最高だと笑顔でいる。これにはキャプテンもにっこり。

快適。

私は適当にジグを落とし、なんとなく反応を見てみるが、特にあたりもなかった。

あっという間に荒れる

カヤックは風や波の高さの変化を敏感に感じる。海面と近い上、カヤックやパドルから海の状況が伝わってくるのだ。
しかし、23feetのボートとなると、慣れてないせいか横揺れが激しくなるまで気づかなかった。意外と耐えてしまうものである。
思い返せば、いろいろと兆候はあった。
気がついた時には白波が立ちつつあった。これは危ない。急いでマリーナに向かう。
30分ほどしか釣りが出来てないが、これはしょうがない。
見渡せば早上がりする釣り船もいる。マリーナから荒れてきたので帰港してくれとの電話。
しかし、どうやって進めば良いのか。
決して逃げるな。お前がやれ。お前がやれ。お前が舵を取れ。
心の剛が喝をいれてくる。
岸に向かって平行に進めば横波をくらうので、波に斜めに入りながら、一旦沖を目指した。
同じ型のボートが後ろから河口へ向かってスイスイと進んでくる。こちらほど揺れてないように見える。テクニックがあるのだろう。
この波の中どうすれば、あのように最短距離で揺れ少なく進めるのか。
Captain of the ship。まだ、私は名乗るのは早いようだ。
河口を正面に、波の瀬を進む。ヨーソロー。無事安全な海域に。
着岸を問題なくこなすと、マリーナのスタッフが口々に「釣れました?」と声をかけてくる。
死んでるのか生きてるのか、腐った瞳で人間を見ながら首を振り答えると「荒れちゃいましたものね。」と。

家に帰っても荒れる

帰宅後、先日のアコウダイを鍋と刺し身にし、初航海を祝って宴。やらいでか。
これが、びっくりするほど美味い。
早上がりだったせいで、昼から呑んでしまったため早々に記憶を無くす。
翌朝、昨日の分も釣るためにカヤックフィッシングに行こうかと起きた後、荒れ放題のリビングとキッチンを眺める。
どうやら、少なくとも、1人ビール1リットル、ワイン1本、ウィスキーボトル半分、芋焼酎何合か呑んでいたようだ。
私は静かにドアを締め、布団へ戻った。

タイドグラフ

タイドグラフ。

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