週末は20℃の気温予想と今ラジオで言ってましたが。どうも何某です。
2月だというのに、ドライスーツを脱ぐことになるかもしれません。
桜が満開らしい
「来週の週末まで待てるのかい。」
近所の居酒屋で、河津桜がお披露目興行前に満開なっているのを聞いた。嫁に伝えた返答がこれである。
なぜ翌週なのかと言えば、今週末は予報が良さそうだからなのだ。
桜か釣りかと問われれば。言わずもがな。
『まだ、屋台も出てないらしいじゃない。キンメコロッケ食べたいだろう。』
「ふっ。」っと出かかる笑いをビールで流し込む嫁。
「あんな入ってるのか、わからないコロッケより、新島のキンメの骨でもしゃぶってたほうが美味しいって話ですよ。」
そんなわけで、日曜を嫁と桜に捧げるかわりに、金曜日に有給を取ることに。
マイナスからのスタート
車に乗り込むと、気温がマイナス2℃となっている。
私が育った北の地では、20年以上前は釣ってるそばからガイドが凍ってしまう日が多々あった。
なんならラインも放置していると、固まってしまい、一度水に漬けて溶かす必要があったり。
当時の質の悪いPEなんか使った日には、プチプチと簡単に切れてしまう。
さすがに関東でラインやガイドが凍るということはないだろうが、それでもマイナスは厳しい。
平日ということで、多少車を走らせ遠出。
極寒のなか準備をし、沖に出た。風は多少吹いたり、止んだりが繰り返す感じだ。無風でも日が出てないので寒い。
とりあえず暖まるようにと、パドリングに力を込める。
私一人なので無理はしないつもりだが、近くに釣り船がいくつかいるので、最悪大丈夫だろう。
「ハッハッ」っと息がなるくらいで、やっと上半身が暖まってきた。
しかし、1kmほど沖に出たあたりから、波が複雑になってくる。
ドシャッっと音がしたほうに目をやる。
おそらく岩礁帯が断続していたり、かけさがりになっていたりが影響しているのだろうが、うねりと風浪で時折小さな三角波が立っているようだ。
波自体は高くないが、タイミングが悪ければ沈しかねない。予定よりもさらに沖に出ることにした。
謎の魚
2回ほど流しながらジグをシャクる。
水深70mから50mほどまでかけあがる筋になった。
ふと、磯を見るとフカセ釣りの方がいる。いわゆる当て潮なので、よほど混んでなければ、私なら即移動するところだが。
帰ったらここの磯の入り方を調べてみようかと思いながら、再度沖に向かう。
その途中、魚探に大きな反応が映った。
とりあえずサバか何かだろうが、お土産でもとロッドを手に取る。
XESTA スローエモーション フラップ ゼブラケイムラブルー 120gをカヤックが走る勢いのまま落とすと、だいぶ斜めに落ちていった。
60mほどのかけあがり。40〜50mほどに群れがまだいるらしい。
がしかし、ジグはその群れを通りすぎ着底してしまった。
急いで2回ほど巻き取り、シャクリを入れた途端に、跳ね上がりかけた竿先が「ドンッ」と音が聞こえるかと思うほどの勢いで止められ、根本からロッドが満月に曲がった。
秒に満たないほどの時間でラインが出る。
巻取りながらドラグを調整しやり取りに備えた。
これは結構な大きさの手応えだ。走り方からしてワラサだろうか。いや、ブリクラスかもしれない。
慎重にやりとりしながら巻き上げると、急にドラグが鳴り始めた。勢いよく沖に向かって走り始めたようだ。
ロッドを海面に突っ込み、リールでやり取りする準備をする。
グーンとラインが伸びる感覚が一瞬あったかなと思った刹那、手応えが無くなってしまった。
回収してみると、ジグはついているらしい手応え。
残念だったなと思いながら回収し、ジグを確認する。
スプリットリングが伸ばされていた。
どうやら伸びたタイミングで外れてしまったらしい。
中深海用に買った100個数百円のスプリットリングだったが、さすがにパワーのあるブリクラスには無理があったようだ。
地獄のような気温
その後、多少潮が速くなったのでジグを重く変える。
がしかし、どうやら大きなゴミが沈んでいるようで、引っ掛けてロストしてしまった。
まだまだ時間があるので、リーダーを結ぼうとするが、寒さで指が動かない。
水温は15℃あるので、海水に手を漬けて温めるのだが、出して少しすると指先がキリキリと痛んでくる。
頑張ってはみるものの、どうにも上手くノットが出来ないため、かなり早いが納竿とした。
寒さで肩が固まる
仕事が忙しいらしく、日が変わる直前に帰宅する嫁。
よく見ると不自然な形で歩いてくる。
あまりにも寒いため、上半身が固まってしまっているらしい。
コートも脱がずにソファに座り、赤く発光している鼻にエアコンの風をあてている。
『明日早いから温かいお茶でも飲んで寝ようと思うけど、一緒に飲むかい。』
と聞いたところ、か細い声で、「ビール。。。」と返ってきた。
こんなに寒くてもビール呑むのかと驚きながら、缶ビールを開け手渡す。
「おふぅ。。。冷て。。。」
持ってられないと、テーブルに置き、手袋を着け再度チャレンジする。
そこまでして。
ビール好きってのはイカれた人種だなと思いながら、私は寝室に向かった。