週末は毎日ホームサーフには行ったのですが、氷点下の寒波に心が折れカヤックを降ろすことが出来ませんでした。どうも、何某です。
試したいことがいっぱいあるので、今週末は気合をいれたいところ。
今回はジギングロッドのグリップ部分の修理になりますので、特に感度とか気にしないです。
むしろ剛性をあげていく感じでやっていきます。
折れた断面を綺麗にする
折れた部分をよく切れるノコギリで切断します。
切断する目安はカーボンがひび割れているところまでです。
カーボンは割れやすいので、ヒビが入っているとそこからさらに割れてしまいますので、きっちり切断して無くしあげましょう。
急いで切ると繊維が切れなかったりして剥がれたり、ヒビが大きくなってしまったりするので慎重に。
その後、荒い耐水ペーパーとかで断面を綺麗にします。今回は100番と、400番を使用しました。
カーボンパイプを通して接続する
切断したバット部分を接続するために、バットの内径にあったカーボンパイプを用意します。
気をつけるのはロッドというのはテーパがかかっているので、両断面の内径が異なっているところです。
つまり、必ず隙間が出来ますので、その箇所に太めの糸を巻いて隙間を埋めます。
糸は適当に東急ハンズで選んだ太めの安いものです。
隙間がきっちり埋まるくらい巻いたカーボンパイプを接着剤で固定します。
これをたっぷり塗って差し込みます。
差し込み後はねじったり動かして全体に接着剤が行き渡って、ガッチリ接着されるようにしましょう。
はみ出したのは拭き取ったり、固まったあとカッターで切除したりできるのでケチらないで塗ったほうがいいです。
また、ここで長さが決まってしまうので気をつけてください。
ちなみに、私は折れる前はカヤック上で脇に挟むのに違和感があったので、少しだけ元の長さより長めに調整しました。
今回は1週間ほど放置しました。
この状態で何度か釣りに行きましたが、特に問題はなかったです。
前より剛性は確実に増しているので逆に扱いやすい気もしなくはないです。
カーボンロービングを巻く
強度は問題なさそうですが、むき出しの切断面が割れたりしそうなのでコーティングする下地をつくります。
カーボンパイプとの段差を糸で埋めたあと、このカーボンロービングを使用して、X状になるように往復して巻いて行きます。
X状に交差するように巻いたのはなんとなく強度があがりそうだからです。正式な巻き方があるかもしれません。
勿体無い気がして段差を糸で埋めてしまいましたが、カーボンロービングで埋めたほうが凹凸が少なくて良いと思います。
凹凸が出た場合はボールペンなどで軽く擦って平にしましょう。
ちなみに、カーボンロービングはすぐバラバラになってしまうので、私は瞬間接着剤で端を点付けして巻きました。
それでも多少ほぐれた箇所が出てしまうのですが、この後のコーティング後の研磨で取れるので気にしなくていいです。
エポキシコーティングをする
エポキシを用意します。
エポキシはケチると良いことなんて無いです。最悪ベタベタするだけで固まらないなんてことがあります。
私はこのエポキシコートですと、付属の注射器の目盛1でやって失敗したことがあるので、最低目盛1.5から使います。
これに同量の薄め液を入れ、1:1:1を数分混ぜます。気泡がでますが、さらに数分置いて気泡が落ち着くまで待ちます。
多少粘度が出てきたところで、フィニッシングモーターで回しながら塗ります。
気泡が出たらヒートガンやドライヤーなど軽く当てると消えます。
フィニッシングモーターを使わなくなくてもいいですが、回さないと下になった面にエポキシが垂れてきてコーティングに偏りが出てしまうので必ず回したほうがいいです。
固まるまでの数時間手で回せるならそれでもいいので頑張って回しましょう。
フィニッシングモーターは買うとちょっと高いですが、ロッドビルディング以外にも、エポキシフライにも使えるので買っておいて損はないと思います。
フライフィッシング以外でロッドビルディングする人ってまずいない気もするので、そういう方は自作するのがいいかと。
私のフィニッシングモーターは自作で1,000円もかからなかったです。
数時間でエポキシが固まったのを確認したらモーターを止め3日ほど放置して完全に固めます。
その後、400番、800番、1200番の耐水ペーパーをかけて、再度コーティングします。
これを3〜4回ほど繰り返せば終了です。
修理完了と注意点
後半面倒になったのと、嫁から家がシンナー臭いから勘弁してくれとクレームが来たので適当に終わらせましたが、使用に問題はなさそうです。
余裕とやる気があれば、きちんと平らにしてスレッドで飾りでも入れてあげましょう。嫁は喜びませんがロッドは喜ぶと思います。
バット以外の修理ですとアクションや感度に影響してくるので、固定する前に念には念でテストしたほうがいいですね。
また、ロッドビルディングしたことがある方はわかると思うのですが、ロッドブランクやカーボンパイプにはスパインと呼ばれる張り合わせなどの硬い部分があります。
スパインを基準にロッドの調子やらガイドやらつけるので、この位置にも気をつけましょう。スパインの位置がズレるとロッドがブレて曲がるため、調子どころかキャストがおかしくなります。
とはいえ、折れたロッドが転がってる方は細かいこと気にしなければ簡単に治せるので、ぜひやってみてください。
以上です。