【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

有言実行のスターな男の話。

とんでもない暑さでした。どうも何某です。こんばんは。

少し暑さが落ち着くみたいな話もありますが。釣りに厳しい季節になってきました。

引っ越し祝い。

引っ越し祝いが必要らしい

「引っ越し祝い要るよねぇ」

コロナ禍が落ち着いたので、なかなかやれてなかった、友人の新居へ集まろうというイベントにお呼ばれされたのだ。
妻はお土産が要るのではないかと考えているらしい。

「タイとか釣れればいんだろうけど」

私の発言にハッとした顔をする妻。

「ヒラメが食べたい!」

引っ越し祝いにヒラメ。どうなんだろう。

「ヒラメが食べたいよぅ」

そういえば、少し前に釣り仲間がヒラメを立て続けに5枚ほど釣っていた場所があったな。

「じゃ、ヒラメ釣ってくるわ」

引っ越し祝いを確保

だいぶウネリは残っていたが、タイミングをはかれば問題ない。
日の出とともに離岸。
魚探をセット。今日は落とし込みをするので、魚探がないと厳しい。
イワシの群れを探して移動する。
ガーミンの魚探は横も見れるので、反応がある方向に移動していく。
そろそろだなという辺りで自作のジグサビキを投入。
イワシがサビキについたのを確認し、底まで落としていく。
着底するやいなや。イワシが暴れだす。
竿先がグーッっと海中に入っていく。もうひと絞り。もうひと絞り、とつぶやく。
グッっと入ったところでアワセる。ノッた。
ヒラメ特有の手応えで上がってくる。タックルが強いのか、特にやり取りすることもない。

ヒラメ 47.0cm 1.2kg

立派なヒラメじゃないですか。
これは良いですね。妻の喜ぶ顔が浮かぶ。
丁寧にシメてクーラーに押し込んだ。

突然跳ねる

イワシの群れがまた入ってきたので落とすとすぐ食ってきた。

そげ。

ソゲなのでリリースする。
とはいえ、これは今後も期待が出来る。
さて、次の群れは。などと浮かれて魚探を見ていると、突如ドゴドゴッドゴッっといった地鳴りのような音が響いた。
直感的にジギングロッドを片付けつつ、キャスティングロッドに手を伸ばす。
後方か。
カヤックの向きを変えると、逆光の中、何かが跳ねてるのが見える。
全速力で向かいながら、いつでも投げれる準備をする。
届くか届かないかで、イナダが跳ねてるのが見えた。青物のナブラか。背中しか見えないが、ブリ、シイラも混じっているようだ。
鳥山をかき分けるようにキャストするが、着水前に沈んでしまった。
その後も誘い出ししてみるが出ず。

マグロ乱舞

ナブラが落ち着いたので落とし込みを再開するも、イワシを咥えはするが離してしまう。
アタリは多いのに、食わせるまで行かない。
お土産は確保してあるので、もうあがろうか。まだ7時前だというのに、暑くなってきた。
太陽の位置を確認しようとすると、鳥が集まってきてるのに気づく。
キャスティングロッドを手に持ちながら、ゆっくりと近づいて待機する。
イワシが水面を賑やかにした直後、ボコボコボコッと何かが水面付近に顔を出した。
一瞬の静寂の後、水柱がカヤックの周り、そこらかしこで立ち上がる。
マリア レガート F165 ケイムラスリットグローを放り込む。や、もはや、ちょい投げである。

「食え。食え」

アクションして放置してみるも、食ってくる様子はない。
カヤック前1mほどの水柱を凝視すると、どうやら2〜4kgほどのキメジの群れのようだ。
跳ねはしないが、水面直下で狂喜乱舞している。
1時間ほど続いたが、どうにも食ってこない。
シンキングペンシルとかなら食ってくるのだろうか。
まだまだ跳ねそうな雰囲気ではあったが、8時近くになると暑くて耐えられなくなってきた。
潔く納竿とした。

踊る妻ヤプシ

少し動いては休憩しを繰り返していると、すっかり昼になってしまった。
下処理をし、丁寧に梱包したヒラメに釣った日などをメモ書きしていると、妻が寝室からやってきた。

「おっ。おぉ!?ヒラメ!?凄い!!」

メモ書きを見ると妻はクルクルと、おそらく、昨日テレビで見た草刈民代を意識した舞を踊り始めた。

「有言実行じゃないか。やりますね」

鼻息荒く喜びをダンスで表現する妻。芸術点は高い。

「Shall we ダンス?」

紳士に民代の手を取ると、真顔で「や、これから歯を磨くので」と断られてしまった。
洗面所に向かう民代の背中に、声に出さず「あばよ」と叫ぶ。
ひと夏の思い出はここに終劇となった。

タックル

キャスティング

ジギング

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

海も家も時計仕掛けのなんちゃらな話。

なんか最近どこ行っても人が多いですね。どうも何某です。こんにちは。

ご飯食べに行ったら、コロナ禍はすんなり入れたのに、実はこんなに並ぶ人気店だったの?って驚くことがよくあります。

ドカンと出る。

跳ねてます

ブリが跳ねてるらしい。
ならば明日はキャスティングだと宣言する。

「いりませんよ。ブリは」

冷蔵庫を指差しながら静かに、そして力強く妻は口を開いた。
なるほど。
こちとら老いてもパンクス。
ならば、冷蔵庫の中身をぶちまけて、ブリで埋め尽くしてやろうじゃないか。
ポケットの中で掲げたアングリーフィストを振り回す。
何かを察したのか「釣りに行くのはいいよ。気をつけてね」と、妻は私の顔を覗き込みながら声をかける。

「でも。いりませんよ。ブリは」

先程より静かに。そしてさらに力強く妻は呟いた。

お祭り

まぁまぁ遠いが、情報のあったポイントへ行く。
どうやら、早朝は静かなようだ。
釣り仲間と会話しながらジギングをする。
サビキを見ると海中はイワシだらけらしい。
時折、ナブラが発生するが、おそらくサバとかペンペンだろう。無視してジギングを続ける。

「バゴンッ。。。ババッ。。。ババババババ!!!!」

後方でもの凄い音が鳴り始めた。
振り向くと、大きな魚体が海面から出たり入ったりを繰り返していた。
全速力でカヤックを進めながら、キャスティングロッドを手に取り準備する。
ナブラまで100mほどだろうか。
左側を見ると漁船が迫ってきており、跳ねまくるブリのナブラの上を漁船は全速力で通過した。偶然かもしれないし、故意かもしれない。
曳き波を越える間、あれほどまで騒がしかった海は静寂に包まれた。
ため息をつく。
次のチャンスはあるのだろうか。
どこかで跳ねないかなと見張りをしていると、「ドゴンッ!!!」と10mほど先でブリが跳ねた。
デュエル ハードコア バレットダイブ 140mm ピンクイワシを軽くキャストする。
着水するまでに、カヤックの周りが騒がしくなった。まさに、お祭り騒ぎだ。
行き交うブリの間を上手い具合にルアーはすり抜ける。
残り数m。ダメか。よし、次だと最後のアクションをつけた刹那。海中でSの字を描いていたルアーの後ろに、まさに今、下から大きく口を開けてルアーを飲み込もうとするブリが見えた。
爆音で海面に飛び出す。水柱が立ち上がる。
それを見ながら、慌てずやり取りをする準備に入る。竿先からゆっくりと曲がる。

「よし食ったぁ!!」

声をあげた直後、すでに魚体はカヤックの左側にいた。本当に近くで食ったのだな。
竿を立てすぎないように気をつけながら右側へ回し、ギャフを下顎に突き立てた。
引き上げた直後にすぐにギャフで脳締めし、大人しくさせる。

72.0cm 5.1kg

計測するとワラサではあるが、先週より重い。そうとう脂がありそうな気がする。
遠くからお祭り騒ぎを見ていた釣り仲間に近づき、ガッツポーズをして見せた。

終わらないお祭り

日が出てきた。クーラーに入り切らないワラサに海水をかける。
さてそろそろあがろうか。などと思っていると、「跳ねたっ!!」と声が聞こえてきた。
すぐキャストするが出ない。がしかし、チャンスは続く。ブリが狂ったように跳ね続ける。
猛スピードで遊漁船が何隻も近寄ってきた。
船に当たらないように、曳き波でひっくり返らないように注意しながらキャストを繰り返す。
がしかし、私のルアーには出ることはなかった。
釣り仲間には出たらしいが、バラシたらしい。
その後は単発で跳ねたりを繰り返していたが、遊漁船の移動とともに静かになった。
暑くなってきたので沖あがりすることに。
ナブラを追って離岸場所からだいぶ移動していたため、のんびりと帰る。
鳥が飛んでるなあなどと眺めていたが、その鳥が後方300mほど先の上空に留まっている。
怪しい。もう1羽やってきた。
反射的にロッドに手を伸ばしながら全速力で漕ぐ。
残り200mほどだろうか。強烈なナブラが発生。
「間に合え。。。間に合え。。。間に合えー!!!」と後手に回ったコウ・ウラキのように、ナブラに全開で向かう。
間一髪間に合わず。ナブラは沈み、鳥は散ってしまった。
あんなに力いっぱい漕いできたのに。喉の血の味を噛み締めながら「この海は。。。地獄だ」の言葉が思わず漏れる。
うなだれていると、左から水柱が。や、右からも水柱が。
その水柱が徐々に近寄ってきてカヤックの真下で合流した。
カヤックが音を立てながら左右に揺れる。ナブラが真下で起こっているのだ。
鳥山の中でどうしていいかわからず叫ぶ。
ギャフを海中に打ち込めばおそらくブリを穫れるだろう。というくらいの状況。
とりあえずルアーを放り込もう。
デュエル ハードコア バレットダイブ 140mm ピンクイワシを垂らすと、ナブラの上を転がっていった。それほどの密度でブリが狂気乱舞している。池の鯉みたいな状況だ。
そのまま右側にナブラが抜けていったため、体制を立て直しキャストする。
「出たっ!あーっ!」と叫んでは再度キャストしを繰り返す。
結局3回出たが乗らずでお祭りは終わった。
帰宅後、片付けもそこそこに長い昼寝。相当疲れた。もう十分満足だ。

「明日も釣り行くのかい?もう本当にブリいらないから」

「もう疲れたよ。明日は一日寝てます」

故あれば寝返るのさ

「ソロモンよ。私は帰ってきた」

朝日を眺めながら海に向かってつぶやく。
一日中、跳ねまくっていたという話を聞いて、結局ウズウズしてしまい来てしまった。
寝ぼけながらの「ブリはいらないよ」という言葉は聞かなかったことに。
ポイントに向かう途中に急にナブラが発生。
デュエル ハードコア バレットダイブ 140mm ピンクイワシを投げまくるが見向きもしない。
ナブラが終わったので、マリア レガート F165 ケイムラスリットグローに変えて試し投げする。
やはりレガートは安定している。エラーがまず出ない。ポジションが難しいカヤック上では非常に助かる性能だ。
跳ね待ちをしながら釣り仲間と話していると、数十m先で鳥が上空を旋回しているのに気づいた。

「あそこ。。。下にいるんじゃないかな。。。」

キャストしてみる。
釣り仲間が見守るなか、ルアーに動きを与える。
ダイビングペンシル特有の動きをし、浮かんで来た直後、ベタ凪の海面に「ボゴォンッ」と強烈な水柱が立った。

「ノれッ!あー!ノれッ!」

アドレナリンがドバドバと出てきてるのか、一気に身体がアツくなった。
乗らないあとも動かし続けると、ブリが勢いよく追ってきて何度も食ってくる。
3、4度目のバイトのあと、ギュンっと走りはじめロッドが大きく曲がる。
「よしノッた!」と叫びながら1、2度力強くアワセると、急に手応えがなくなってしまった。
リールからすぐのところから切れている。傷があったのだろう。高切れだ。
目の前で食うところを観てた釣り仲間も残念そうにしていた。
メンテナンスを怠った責任。申し訳ない。海とブリに頭を下げる。
その後、エアーノットを盛大にやらかしてしまう。高切れさせてしまった呪いだろうか。
直している最中に周りは順調に釣っていく。
まだまだこれからと、跳ねるのを待ってはいるが、どうにも跳ねない。
跳ねない。
結局、その後跳ねることはなく、2日間の青物キャスティングは終了した。

わたし、ギャルルになる

帰宅後、洗濯する妻と挨拶を交わす。

「髪染めようかなと思って。思い切って金髪にしてみたりして」

「いいじゃない金髪。金髪にメガネ。いいじゃない」

童顔の妻なので、まだまだイケるのではないだろうか。

「ギャルっぽくならないように気をつけないと」

「ギャル?メガネで?時東ぁみだ。いいじゃない」

「誰それ?」と眉間にシワを寄せて聞き返す妻。

「時東ぁみの”あ”は小さい”ぁ”だから。気をつけて」

なんだ小さい”ぁ”って。とでも言いたそうな顔の妻。

「代表作はBoom Boom めっちゃマッチョ!だね」

「あ、観たことある」

「『そねねことギャル曽根は自身のリリース楽曲がギャルルの曲しか無いためギャルルの曲を大切にしており、2020年現在でもカラオケでは必ず『Boom Boom めっちゃマッチョ!』を歌う。』だってさ。君も大事にしてね」

「何が?」

大音量でBoom Boom めっちゃマッチョ!をループすると、「気が狂いそうになるからやめてっ!」と妻は機嫌を損ねてしまった。

「ところで、あんたあの釣ってきたブリどうすんの?」

眉間にシワを寄せて鼻があたるほど近づいてきた、その姿を観て、現代のルドヴィコ療法に、ギャルルはピッタリだなと思い、妻のまぶたを静かに固定しようとするのであった。

タックル

【注意】SUP、カヤックフィッシングする方へ

安全のためフラッグは必ず掲げるようにしましょう。(2m推奨)

定置網内へ入る、係留する、仕掛けを引っ掛けるなどが多くなっており、漁師さんとのトラブルが増加してるようです。

SUP、カヤックを排除しようとする動きもあるため、定置網へは近づかないようお願いします。

今年は青物が釣れているらしいねの話。

なんで釣りの予定入れると天候悪くなるんだろう。どうも何某です。こんばんは。

また釣り船がキャンセルなりそうな予感。

ブリ界の花山薫。

今日はブリだけ狙う

朝イチからワラサポイントに向かう。
ここ数年実績がある場所だ。
地形的には周辺と変わらない気がするのだが、何故か釣れる時は決まってこのポイントだ。
ジグは Xesta スローエモーション フレア スリム ブルピンウラスモーク 150g
沖に流されつつハイピッチで誘う。
水深60mを30mほどしゃくったところでコツンとアタリが。全く引かないのでサバかなと思いながら巻き上げる。

クロムツ。

まさかのクロムツ。随分上で食ったのも驚いたが、あの速さでも追ってくるのだな。
とりあえずお土産確保だと思いながらポイントに戻った。

突然の大物

1時間以上もアタリはない。
イワシの塊はそこら中にあるものの、どうにも青物ついてなさそうな気がする。
などと思っていると、釣り仲間からワラサが釣れてるという話が。
いることはいるのか。
何にせよジグを落とさないことには始まらないので、落としてはシャクるを繰り返す。

「おっ!」

30mほどの水深で下から5mほどシャクったところで、ジグの横を何かが横切った手応えを感じる。
これは来たか。と思いつつ3シャクリ目。
ゴンッ。っと竿先が海中に入る。

「来たよ!来たよッ!!」

叫んではみたものの周りには誰もいない。すでにあがってしまったようだ。
そんなに苦労もなく上がってきてしまう手応えに、イナダかなと肩の力を抜く。
残り10m。ドラグが鳴る。

「ジッ。。。ジッ。。。。ジィーーージャアアアアアアアアアアアアアアア」

止まらない。「ヤバい。。。サメか。。。?」イナダをサメに食われたのでは。や、食われたな。
ドラグ設定2kg。カヤックが沖に引っ張られる。
巻いては出され巻いては出されを繰り返す。
魚探の時計を見ると、やり取りは5分を過ぎていた。
ドラグを半回転回す。おそらくこれでドラグは2.5kgになったはず。
ポンピングでどんどん寄せてくる。
リーダーが竿先に入ったあたりで魚体が見えた。かなりの濁りがあったのでハッキリとは見えなかったが、青物っぽい。
テンションがあがる。
このまま、このままとやりとりするが、そこから一気に走られてしまう。ドラグを更に半回転したが、ラインは50m出されてしまった。
まだまだ元気だ。何度もラインが出される。
「船ならドラグ4kgでやるんだけどなぁ」とボヤくも、カヤックで4kgは結構危険な思いをしたことがある。
根比べするしかない。
さて、どのくらいの大きさかなと水面に上がってきた魚の顔を拝む。
丸い。なんだこれは。ブリ。ブリなのだが、カヤックに寄ってきたブリは、1mは確実にある。さらには正面から見ると真円に見えるほど、まるまると太ってるブリだ。
タモを差し出すが当然入らない。や、かろうじて頭が入ったがタモを引くと抜けてしまった。
一周するのを待って再度タモ入れ。
頭だけ入ったところで針が外れてしまう。すると、ヌルんと網の部分だけゆっくり180度回転した。
当然、ブリは大海に解放され、堂々と泳いでいく。
開いた口を塞ぎもせず、タモを確認すると、網と持ち手の連結部分が腐蝕し固定されていない状態となっていた。
グローブを外し、カヤックに叩きつけ、言葉にならない声をあげた。

大物再び

まだチャンスはあるんじゃないかと、ポイントに戻ると、イワシボールが魚探に映った。
急いでジグを投げ入れる。
上手くジグがシャクれない。先程の巨大ブリとの格闘で腕に乳酸が溜まっているのだ。
休むかどうか悩んでいると、ジグの周りを何かが通った感覚が伝わってきた。

「いるぞー!いるぞーっ!」

テンションがあがっているからか、一人言が大きい。
ドンッっと強烈な重み。巻取りを入れると走りはじめたので、アワセを力強く3回ほどいれる。
ドラグは2kgほどに戻していたが、そこまで出されない。イナワラくらいだろうか。
ポンピングを繰り返すとあっけなく寄ってきた。
タモでの取り込みは失敗したので、ギャフを用意。
流石に2匹はバラせないと焦ってしまうが、なんとか口にかけた。

81.5cm 4.5kg

ワラサかと思ったがブリサイズ。
先程のはこれの倍の太さはあった。ということは10kgクラスか。
嬉しさと悔しさで感情がグチャグチャになって納竿とした。

2日目の終了間際

もう一度あの手応えを。
終了の時間を決めて、翌日も同じポイントへ向かう。
Xesta スローエモーション フレア スリム ブルピンウラスモーク 150gを3時間ほどシャクるも、何の釣果もない。
流石に飽きてきて、釣り仲間と雑談していると、一人のドラグが強烈な音を発する。
止まらないドラグ音。がしかし、しばらくすると高切れしてしまったようだ。
急にやる気になってジグをシャクる。
何度目かの流しでジグを落とすと、アタリが。クラッチを戻し糸ふけを取ると、ものすごい音でドラグ音が鳴り始めた。
沖に向かって一直線に走っていく。3回ほど力強くアワセを入れた。
がしかし、止まらない。

「やばい、やばいヤバい!!!」

慌ててカヤックの体制を立て直し、ミラージュドライブを全速力で踏み始める。魚を追って距離を縮めるのだ。
ストレートポンピングをしながら、カヤックを操作し魚を追う。とても忙しい。
釣り仲間もSUPで様子を見に追いかけてきた。
ドラグが鳴り止むことがないまま、リーダーが入る。SUPや手漕ぎカヤックだったら永遠と走り続けられただろう。追従して距離を縮められる足漕ぎだからこそ、海面まで寄せれたのだ。
さて、何が釣れたかな。と、釣り仲間と凝視すると、大きな黄色のVの字が飛び出してきた。

「あ、駄目だ。スレだ」

この声に反応したのか、再びドラグを鳴らすと同時に、フックが伸びてしまい終了。
「いやー、大きかったねー」などと声をかけられる。確かに昨日釣り上げたのよりは大きいので、間違いなくブリだろう。
ブリの尻尾にスレがかりでは、なかなか止められない。
2日目は強烈なドラグ音を耳に残し納竿となった。

帰宅後に樹木希林

玄関を開けると、洗濯をしている妻と目が合った。

「冷蔵庫開けたらなんかいるんだけど」

「昨日釣ったブリだよ。ブリ」

肩を揺らしながら妻は「ブリぃぃぃぃ」と何かを訴えてくる。

「おっ、寺内貫太郎一家。樹木希林だ。やるなぁ」

「何それ。何でもいいけどビールが入らないのよ。もしかして、今日も釣ってきたんじゃないでしょうね?」

「ちょっと動画で残したいからもう一回やってよ」

「何を?」

「『ジュリィィィィ』って。やってよ」

「何ジュリーって」

漫画みたいな顔をして、頭の上に巨大なハテナを掲げる妻。

「沢田研二でしょ」

「そうなんだ」

釣り仲間の家ではブリを釣りすぎて禁令が出たという。
我が家の冷蔵庫はまだまだ空きがありそうだ。

タックル

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