最近、嫁の言い訳が「めんどくせぇ。」のみになってしまったのが気になります。どうも何某です。
そんな生まれも育ちも湘南の嫁に『海とは?』と聞くと
「物心ついた時からそこにあるから考えたこともない。家とか空気とか。そんな感じ。」
泳げない嫁でもそう思うらしいです。
最近また事故が多いので
1年前に、こんなのを書きました。
初心者が波が高い砂浜でsupフィッシングする時の注意的な話。
先日もホームサーフで、SUPだけでなく、ゴムボートの方が沈するのを見てます。
暖かくなり、経験浅い方が増えたからだとは思いますが、まぁハッキリ言って、よほど慣れないと沈はするものです。
何年もSUPやってる方でも、「着岸で沈して魚探と電動リール壊しちゃったよ。」なんてことは油断すると当たり前にあります。
やっぱり時期的なものなんでしょうか。流入の検索ワードが、ここ1ヶ月くらい
「SUP 釣り」
「SUP 危険」
「サップフィッシング 事故」
とか急にSUP関連が上位です。ずっとaptとかdockerのエラーが上位だったのに。
釣りがメインコンテンツとなった今、再度注意喚起、啓蒙したいと思います。
ちなみに、カヤックはフィッシング用のシットオンカヤックを想定して書いてます。
インフレータブルカヤックは乗ったことが無いので、以下の内容とは違うかもしれません。
それと、思えば遠浅のサーフでカヤックに乗ったことがありませんでしたので、ドン深でショアブレイクのサーフを想定して書いてます。
なぜ波が高いサーフで出艇するのか
一番多いのが、夏時期は海水浴場になってしまい、SUP、カヤックの使用が制限されるので、遊泳禁止のサーフでしか出来ないというところでしょうか。
遊泳禁止なのは理由があって、ショアブレイク、いわゆる岸際の波が高すぎて危険だからです。数歩踏み出せば5m10mの水深のサーフだとこうなりますね。脚もつかないので子供が遊べません。
海水浴場ではないので、駐車場が無料なところが多いというのもあるでしょう。
また、残念なことに最近はSUPやカヤックを締め出してる場所が多いので、出艇しやすい漁協管理の浜や港は利用出来ないことも多くなっているようです。
私のホームサーフも漁協管理なので、これ以上マナーが悪くなると禁止になるかもしれないですね。実際、これ以上漁の邪魔すると禁止にするからなと怒られてるようです。
そうなると、もっと危険な場所に行くしかなくなるので今使えてる場所は大事にしましょう。
前提として釣る前に練習するべき
離着岸、再乗艇の練習の必要性でも書いてますが、必ず、SUP、カヤックに事前に乗ってみてください。練習しないで来る人が多すぎます。
出るにはでれたけど沈した後、再乗艇できずに浜までSUPにつかまって泳いで戻り波に揉まれる。あぁ、死んだなあれ。と思うようなの結構あるんです。
知人や身内に誘われて始めた方に、練習しないでぶっつけで来る傾向が多いように見えます。
再乗艇は必ず練習しましょう。
また、離着岸の沈したタイミングでロッドが目に刺さるとか、折れたロッドが動脈を突き破るとか。まぁいろいろ考えられるので、落ち方も考えないといけないんですよ。
カヤックだともっと危険です。何十キロもの硬い塊が物凄い勢いで突っ込んできます。なので、必ず海側に落ちる練習をしたほうがいいです。浜側に落ちたら、すぐうつ伏せで頭を守るというのをやらないと、最悪頭直撃。気絶したら溺れて死にます。
小さい波でも油断できないですよ。カヤックが波に押されて脚にぶつかったら簡単に骨が折れますよ。
波打ち際は本当に危険です。普通に遊んでいる人が、波に飲まれて引きずり込まれて溺れ死ぬ事例はホームでも沢山あります。なのでホームは遊泳禁止です。そこに沢山の道具を持ち込む遊びですので、濡れるだけででは済まないことも多いというのを事前に知っておくべきでしょう。
お金の問題だけで済めば良いほうなのです。
離着岸はリーシュコードを外そう
波打ち際で沈した場合ですが、リーシュコードのせいで逃げれないなんてことがあります。
引き波でもってかれたSUP、カヤックのせいで動けず、次の波をくらってしまう。波くらうだけならいいですが、クーラーボックスやら折れたロッドやら重いカヤックやらが、もの凄い勢いでタックルしてくるわけです。
なんならリーシュが首に絡まるとかあります。間違いなく死にます。
助けに入った場合も、リーシュのせいでSUP、カヤックをどけることが出来ないなどあります。この場合、この方たちも巻き込む可能性がありますので、絶対外しておきましょう。
離岸時は、安全な沖に出てからリーシュを素早く装着する。
着岸時は、リーシュを外してから着岸する。
離着岸はルアーなどを外そう
リーシュの場合と同じです。ハリが刺さる可能性があります。
安全な沖で準備してください。
助けに入った方に刺さる可能性もありますので、必ず外した状態で離着岸しましょう。
行けそうだと思わせてやらかす事例
離岸上手いこといったなと思わせといて沈する場合があります。
だいたいは物を落として拾おうとして、波で戻され、次の波で沈。これが多いです。
私もよく危ない感じになります。というか先日もこれやらかして危なかったです。
沈むものは気づかないか、諦めるからまだなんとかなるんです。やらかしがちなのが浮くもの。
先日私が拾おうとしたのは、クロックスタイプのサンダルでした。カヤックに乗る時に水の抵抗で脱げたんでしょうね。手を伸ばせば取れる位置だったので、なんとか取ろうとしてしまいましたが、ハッキリ言って一回沖出て戻ったほうが安全です。
浮くのでなんとでもなります。安全な位置からタモで拾うとかでもいいです。岸にいる方に声掛けて浜に置いてもらってもいいでしょう。
あとはパドルを持ち損ねる、パドリングがのんびりってのが多いですね。
どちらも、波に押し戻されてしまって、次の波で沈です。一回乗艇したら、なりふり構わず必死に沖に出ましょう。
あとSUPでたまに見るのが、いきなり立とうとしてしまう人。たぶん経験者なんでしょうけど、波打ち際では同様にもたもたしてると沈です。これも一旦沖に出てから立ちましょう。
離着岸の波について
一定の周期で来るサイズの大きい波、いわゆるセットは外すのがいいです。気にしないで突っ込む人は沈します。
2〜3本のセットが来ますので、基本はその間の小さい波の時に離着岸します。
ただ、セット間でも大きいサイズの波が来ることもあるので、セットを外したからといって安心しないで、しっかり波を見ましょう。
最初は私も全く見分けがつきませんでしたが、30分も見ていればなんとなく見分けがつくようになります。
焦っても沈するだけですので、時間をたっぷり使って見極めましょう。
また、次の波が来る秒数をカウントしておくとよいです。その間なら比較的好き勝手出来ます。
ただし、私のホームサーフのように、波、引き波含め前後左右から来る場合があります。風だったり地形の影響だったり。これがあると一筋縄ではいかないです。
SUPもカヤックも複雑な波に持っていかれてしまい、最悪パドリングしても前後左右からの波で動かない、そのまま次の波で沈となります。そういう状態の日は、諦めて出ないか、タイミングがわかるまで離着岸するのはやめましょう。
SUPの離岸について
素人なりのショアブレイクで離岸のコツに書いたことと特に変更は無いです。
- SUPの先端を持ち上げながら、波が崩れる手前まで行く。
- 波が崩れた直後にSUPに乗り込んですぐ膝立ちパドリングする。
- 次のうねりに向かいながら安全な沖まで必死に漕ぎ続ける。
SUPの利点は乗り込みしやすいので、波の上に乗せれるところです。なので崩れた直後にすぐ乗り込めるので、かなり余裕を持ってパドリング出来ます。
カヤックの離岸について
SUPと違ってカヤックはかなり難しいです。
まず、波の影響を受けやすい形状のためすぐ横を向いてしまいます。直進性の高いハルの場合は一瞬で横向きます。
横を向くと沈です。何も出来ません。
さらには、波に引っ張られるカヤックを抑えておくのは相当な力が必要です。なので、基本的にはバウ側のハンドルを持つことになるでしょう。バウを持っていれば、引き波にさえ気をつければ横向くことは無いです。
ただ、ここで一番の問題は、シートまで距離があるということです。
また、波打ち際まで行くと高さがあり、乗り込むことが難しいため、若干距離を取って波が崩れるのを待ちます。
そのため、SUPより時間的な余裕がないです。
- すぐ漕ぎ出せるようにパドルの向きを確認しパドルを持つ。
- バウ側のハンドルを持って波待ちする。
- 波が崩れたらカヤックを引っ張りシートに座る。
- 全力でパドリングし、波を越えて安全な沖まで必死に漕ぎ続ける。
理想はセット3本目、かつ、次の波が小さいタイミング。このタイミングですと、水量が多い場合があるので、ハルを擦らないで漕ぎ始めることが多いです。ハルが砂浜を擦っている場合は、初速が出ないので速やかにカヤックから降りて態勢を整えましょう。
パドリング出来る場合は、次の波が崩れる前、もしくは、終わったタイミングで正面から突っ込むと安全、かつ余裕を持って沖に出れます。
小さい波なら崩れてる場合でも、乗り越えるか、割って進むので、まぁなんとかなります。
問題は、次の波を見誤って想像以上に大きい波が来る場合です。安全なのは速やかに降りてカヤックから離れるか、バウを持ってやり過ごすことですが、水深が多少ある場合は降りると大変なことになります。
なので、逆に全力でパドリングしたほうが良い場合もあります。スピードが乗っていれば、ある程度ならバウが波を割って進んでいきますので。
この場合確実に波を被りますので、魚探や、電動以外でもリール類はドライパックに入れてクーラーボックスに突っ込んでおくなどしたほうが良いです。さもないと、電子機器は浸水で壊れ、波に紛れてる砂がリールに勢いよく入り、噛んでしまって面倒なことになります。
とにかく正面からスピードに乗せて躊躇せず突っ込むという判断が出来ないようであれば、難しい波の日はやめるのが吉です。
それと、スカッパーを塞いでる方がいるみたいですが、波を被る前提なので塞がないようにしましょう。艇が重くなり、バランスが取れなくなります。
2020/02/13 追記
波が読めるようになった場合は、下記のやり方をおすすめします。
- 波がまっすぐ寄せて引く場所に、波の影響がない程度にカヤックを置く。
- カヤックのシート上にまたがり、カヤックの両端をしっかり握る。
- 波の状況を見て波打ち際まで、徐々にカヤックを押し出す。
- 波が崩れ水位があがるのにあわせてシートに座る。
- 全力でパドリングし、波を越えて安全な沖まで必死に漕ぎ続ける。
離岸するタイミングは基本一緒ですが、水位があがりすぎて体勢を維持出来なくなった場合は思い切って離岸してしまったほうがいいです。パドルで必死に波に対してまっすぐになるようにしましょう。
波打ち際で待てるうえ、すぐパドリングできるため、次の波が崩れる前に沖に出れるほど余裕があります。
カヤックの両サイドにハンドルがついてない場合は、抑えるのが結構力いるかもしれません。
さらには、引波が少しでも斜めに当たってしまうと、中央を持っているため、簡単に寄せ波で横向いてしまい、体勢を維持出来なく沈してしまうか、横から波をもろに被ります。
他にも、波の薄い層にカヤックを乗せて、走ってカヤックを押し出しながら飛び乗るとう方法もあります。
運動神経のある人はパドリングせずともあっという間に沖に出れますが、釣り前提だと荷物が多いのでトラブルが多くおすすめではないです。
結局のところ、一番安全かつ楽なのは、サポートに後ろから押してもらうです。
- 波がまっすぐ寄せて引く場所に、波の影響がない程度にカヤックを置く。
- カヤックのシート上にまたがり、カヤックの両端をしっかり握る。サポートする方はスターンを抑える。
- 波の状況を見て波打ち際まで、徐々にカヤックを押し出す。
- 波が崩れ水位があがるのにあわせてシートに座る。
- サポートが真っ直ぐに押し出す。パドリングをする。
ヤバいと思ったらサポートの方がカヤックを引き上げることもできるので、横向いたカヤックに巻き込まれる可能性も減ると思います。
SUPの方は1人でも離岸しやすいので、いる場合は、お願いして押してもらうのもいいかと思います。
ただ、カヤックの離岸タイミングがわからない方が多いので、声を出して明確な意思表示をしましょう。
ちなみにですが、どの方法でも押し戻され進めないような波の場合、離岸するタイミングが間違っているか、そもそも沖に出てはいけない日の可能性が高いです。
無理やり出ても着岸で沈する可能性が高いので、自分の技術でギリギリの場合は日を改めましょう。
着岸について
基本はSUP、カヤック同じです。
離岸もうそうですが、大丈夫な小さい波を待つ。これに尽きます。膝下の小さい波は何やったって大丈夫です。
問題はセット外しても腰くらいあったりする場合。
基本は波の背に乗って進む。のですが、まぁそんなにスピードは出ないです。波に間違いなく置いていかれて追い越されます。
タイミングが良くないのは
- 追い越された波が崩れた上に乗ってしまう、追い越してしまう。
- 追いつかれた波が崩れて下から突き上げられてしまう。
崩れた波との落差があるので、前方に落ちます。
やってみるとわかるのですが、結構な高さから落ちます。サーフィンで言うパーリングです。相当怖いです。
この状態になってしまった場合は、後ろ荷重、かつ、パドルも使って落ちないようにバランスを取りましょう。ほんの少し我慢出来れば、そのままゆっくり着地出来ます。
要はこの崩れる合間に着岸出来れば良いのです。
待つ波は3本。
着岸タイミングは1本目が崩れて、2本目が来る間になります。
崩れるタイミングで速度を持って突っ込めるように、ある程度距離を取りましょう。どこで崩れるかは日や、波によるので観察しながら距離測ってください。
あまり岸に近づくと、不用意に波に押されてしまい、コントロール出来なくなりますので、それも注意です。
パドリングし、位置を調整しながら波待ちします。波に対して平行にいる方が、ウネリの大きさと、実際に崩れた大きさを確認しやすので楽です。ここだと思ったタイミングで岸に向かいます。
崩れた波が落ち着いてるタイミングで着岸出来れば完璧です。スーッと滑り込むように着きます。
3本目を何故見るかと言うと、引き上げにもたついても大丈夫なようにです。
よくあるのが、降りた後にのんびりしていて、3本目に突き上げられたSUP、カヤックがひっくり返ったり、襲ってきたりです。下手すると頭の高さで吹っ飛んで来ます。非常に危険ですので素早く引き上げましょう。
もし、少しタイミングが遅れた場合は、全力でパドリングしてください。2本目の波に押してもらって着岸します。サーフィンの要領です。
何も出来なくなる危険なタイミングはほんの一瞬です。全力でそこを外しましょう。そうすれば、テクニックでなんとか出来ます。
カヤックの場合はSUPより波の影響を受けるのでさらに難しいです。
波を必ず真後ろで受けるようにします。そのため、日によっては岸に対して斜めに、なんなら、ほぼ平行に近い角度で入ることもあります。
斜めに波を受けると、ブローチングと言ってコントロールを失います。速度を失い、横を向かされます。こうなってしまうと、波側にパドルを差し込み、水面を抑えながら全力でカヤックを倒し、波に預けるしか方法がないです。上手くいけばひっくり返らないですが、波は被ります。ぶっつけで出来るものではないので、練習は相当必要ですが、遊びでやる分にはかなり楽しいので、道具を載せないで練習してみましょう。
ウネリと風浪、さらには地形による横からの波が同時に来ることがあります。私のホームは東から強い風が吹くとよくこうなります。
こうなると本当に危険です。パドリングしても進まない恐怖。左右からの波でカヤックが振られる。パドルで抑えながらなんとか真っ直ぐにする。
無事着岸出来たとしても、左右から来る引き波で波が崩れる場所にカヤックが留まる。そこに次の波が来る。
地獄です。こんな状態になる前に帰ってきましょう。
荷物が色々やらかす
意外とやらかすのが、カゴやクーラーボックスに波が当たって進まない、横向かされる、ひっくり返される、です。
SUPの前に付けてるカゴに波が当たり、押し戻されて沈とか経験あります。カゴは水切れがいいものにしましょう。
カヤックの場合は、ドーリーを後ろに積んでいたら波当たって横向いて沈。
着岸で波を被った際に、クーラーボックスが浮いて流されてロッドに当たってしまって、ロッド折ったり。
クーラーボックスにリーシュが引っかかって、ロッドに巻きついてロッド折ったり。
ちなみにSUP、カヤックにクーラーボックスを固定してても、波に当たったら簡単に吹っ飛んでいきます。自然の力の前では全力で締めたベルトも無力です。
常に油断は出来ないです。極力荷物は抑えましょう。
常に沈前提で
荒れると港でさえも入り口に波が立ったりします。
朝は良いけど戻ってる間に荒れるなんてのはザラです。
余計な道具を出さない。濡れて困るものはドライバッグに入れるなどした方がいいです。
ロッドはパックロッドにして、離着岸ではしまっておいたり。折れてもへこまない価格の道具にしたり。
とにかく沈を前提に行動しましょう。
どんだけ慣れた人でも、沈する時はやってしまいます。自然相手です。テクニックやスキルが無になる瞬間はあります。
その時どうするかを想定して行動すれば、被害は最低限で済むはずです。
また、道具のロストはゴミを捨ててるのと同じです。海を汚すことになります。
「自然を大事にしないと魚もいなくなる。釣れたのは自然のおかげ。常に感謝して生きろ。」
私の嫁の言葉です。
きちんと対策して楽しく釣りしましょう。エンジョイ。
以上です。