今年はどんな釣りをしてやろうか。どうも何某です。こんにちは。
悩んでいる時間が一番の大漁。
俺は納めない
「明日も釣り行くのだね。それで釣り納めなのかな。」
馬鹿なことを言う嫁を叱責する。
『年越し気にして釣りするバカがいるかよ。魚がカレンダー見ているか?』
口を開けている嫁に向かって続ける。
『釣り納めなんてのは、家族に言い訳しているだけだろう。これで今年は最後だから行かせてくれと。』
確かにと頷く嫁。
「ということは、年末年始の休みもずっと釣り行くの?」
『自然が俺を受け入れてくれるならね。』
無言でスマホをいじりはじめる嫁。
それを横目に、急いでカヤックの準備をする。本物は釣り納めしている暇なんて無いのだ。
納めないから始めもない
「元旦から釣り行くの?」
釣り納めだなんだと揉めた、先日のカヤックフィッシングは、書くことが無いほど、何も起きなかった。
その後は天候悪く、結局、年内は釣りが出来ない。
『初日の出見てから釣りするのは毎年のことじゃないか。』
「まぁ、そうだけど。」という嫁を横目に、カヤックの準備をする。
翌朝、日の出前に嫁を起こす。
「行かない。」
『あれほど楽しみにしていたのに?』
「だってまだ暗いじゃないか。」
初日の出を見に行くというのに、おかしなことを言う。
「暗いし寒いしで、外に出ても良いことなんかない。」と、頑なに布団から出ない嫁を見ていると、こっちが間違っている気になる。
リビングでコーヒーを飲み、日の出から30分ほどやり過ごす。ホームサーフは人でいっぱいで車も停められないだろう。
すっかり明るくなったのを確認して、ホームサーフへ向かう。
どうやら、あいにくの曇りで、数百人を待たせに待たせた初日の出は空振りだったらしい。
女の勘というやつだったのだろうか。さすが私の嫁だなと感心する。
今日は多少波が高いが、まぁなんとかなるだろう。
見るとカヤックが一艇、呆然と沖を眺めていた。
常連の方と挨拶すると、数百人が見守る中、カヤックは何度も離岸に失敗し、沈しまくっていたのだという。心が折れ、もう帰るとのこと。
新年早々に何ともだな。などと思いながら準備をする。
離岸は上手いこといったが、なかなか難しい波だった。
水温が異様に高い
大晦日の気温が20℃近くあったのが関係しているのか、水温が23℃となっている。12月の19〜20℃も温かいなという気がしていたが、23℃は異常ではないのか。
知らないだけでこんなものなのだろうか。
これだけ水温が高いのならば、青物も好調なのではとジギングを繰り返す。がしかし、反応はない。
今日は苦労するかもなと、早々に中深場に向かう。
まさかの展開
北東の風、東へ流れる潮のようだ。
REALS Spec-ZERO ピンクスモークスポットグロー240gを落とすと、落ちはじめは進行方向へ流されるも、シャクりはじめると真下に来るようで、ちょうどいい選択だったようだ。
水深200m、230mと数回流すが反応は無い。
今日は釣果無しかと諦めつつ、300mから200mくらいへのなだらかなかけ上がりを流す。
あらためて等深線を作っていると、250m付近に20mほど盛り上がっているのが見える。
昨年の春先に等深線作った時は、ゴミが凄くて底が取れなかったからな、と思いつつシャクる。
底から2mを丁寧に探ると、小刻みに竿先が振れた。
一応アワセてみるが、暴れる事はない。
シロムツかなと期待せず巻き上げる。
まさかのアカムツ。サイズは小さいがアカムツだ。
ガッチリと頭と尾をフックがホールドしている。これでは暴れようもない。
やはり、赤い魚は気分が高まる。今年は幸先が良い。
波、高くなる
風が強くなってきた。波も高い。
アカムツ以降、全く反応が無いのだ。
SUPの方々はもうあがったらしい。
私もあがろうとすると、沖で見ているより岸際の波が高かった。
10分ほど様子見ると、何とか着岸出来る波になったので、タイミングを見てパドリングする。
無事着岸。
ホッと胸を撫で下ろした。
嫁張り切る
家に帰ると嫁が玄関に立っていた。
何事かと聞くと、腕を前後に振りながら「海へ散歩しようよ。」とのことらしい。
なんか前もこんなのあったな。などと思いながら同意し、片付ける。
鼻息荒くしながら腕を振り、「なんか釣れたかい?」との問いにアカムツが釣れたと返す。
「おー、凄いじゃないか。」
『新年早々縁起がいいね。』
眉間にシワを寄せ、「なんだか都合の良い時だけカレンダーを気にするね。」と軽く苛立ちを見せる嫁に、ビールを見せながら、散歩しようかと持ちかける。
目尻を下げて缶ビールを開ける嫁に、今年もよろしくと頭を下げると、「うむ。」と返ってきた。
我が家は今年も平和です。