働き方改革がやってくるかもしれません。どうも何某です。こんにちは。
歳を取ると変化に対応するのが遅れてしまいます。釣りだったらすぐ対応できる気がするのですが。
カワハギが食べたい
「カワハギ食べたいねぇ。」
自堕落な正月を過ごした呑んだくれの嫁は、ソファに不思議な体勢で横になっている。
『じゃ、明日のカワハギ遠征行ってくるよ。』
元旦にホームサーフで常連の方に、カワハギ釣りに行かないかと誘ってもらった話をしていたのだ。
遠征とはいうものの、そんなに遠いわけではないが、初めて出艇する場所だ。
「全然レベルあげしてないや。せっかくの休みなのになあ。」
その体勢でどうやって呑むのだろうかと見守る中、2本目の缶ビールを開ける嫁。
「はぁー。働かなくていい世の中にならないかなー。」
働かなくて何するのと問うと、「一生寝てる。」との返答。
私はこいつを一生介護しなくてはならないのかと、絶望の中、カワハギの仕掛けを作っていた。
初めての場所で出艇
ほどよい時間かなと家を出る。夜明けまで30分ほどの時間に到着。
すでに誘っていただいた方々は、2時間近く前に来て準備していたらしい。やる気を感じる。
準備を終え出艇する。私が1番最後のようだ。
波も低く特に困ることもなく出艇出来た。
どうやらポイントは近場らしい。これは助かる。
釣りたメソッド
周りがベラとキタマクラに文句を言っている中、魚探をかけポイントを探し回る。
特に目立った根は見つからない。
とりあえず反応があった複数のポイントの潮上にアンカーを落とす。どうやら周りの方々は流しながら釣っているらしい。
以前釣り番組で見た、カゴをつけて釣る仕掛けを投入。カゴにはアミエビが入っている。
最近は常温保存出来るアミエビがあり、とても便利だ。
マルキュー アミ姫キララというのを選択してみたが、匂いも臭くはない。
底からいくらか仕掛けをあげるのがコツらしく、とりあえずその通りやってみる。
空アワセを入れるとカンカンカンと金属的な引き。
いきなりの釣果に周りが沸き立つ。
その後も、同じように繰り返す。
続けて
これは最強の釣り方なのでは。
状況を把握する
コマセをうってるのを聞いた方々が、周りに寄って来た。便乗させて欲しいのだそうだ。
見ていると、カワハギよりもベラ、キタマクラが多いようだ。
試しに底まで落としてみる。
初めての明確なアタリ。アワセてみるとベラが釣れた。
今度は、少し仕掛けを上げて待つ。
明確なアタリ。キタマクラだった。
なるほど。食う暇を与えると外道が食ってしまうのだな。
以前見た海中の動画では、カワハギは落ちてきた餌を、居食いで即座に口に含んで吐き出すのを繰り返していた。
という事は、餌が落ちてくるのをカワハギが把握しており、食わせの間は一瞬で良いということになる。
今日はカワハギのアタリは出ないようなので、空アワセを細かくいれる事にした。
完璧だ。
ここのカワハギを釣り尽くしてしまう心配が出てきた。
謎の群れ
お腹がいっぱいになったのか、反応が無くなってきた。
ポイントを変える。今度は根だらけのポイントだ。
どうせ寄せるのでと、適当な場所にアンカーを落とす。
予定通り、2投目。
さらに追加。
いい調子だと思っていると、何かの群れがカヤックの下を通った反応がある。
どうやらコマセに寄った魚は散ってしまったようだ。
なんだろうと再度寄せる。
しばらくかかり、やっと集まって来たなと思った刹那。フッと仕掛けが軽くなった。
仕掛けが途中からキレイに切れているうえ、ハリスはヨレまくっていた。
魚探には何かの群れが通った反応が残っていた。
何かを把握出来ないまま、仕掛けを新しくする。
追加するも
仕掛けを交換している間に、周りの方々は大きなカワハギを何枚も釣っていた。
私は数は出てるが、そこまで大きくはない。
再度コマセで寄せ何枚か追加する。
その後、反応が無くなったので移動することにした。
がしかし、アンカーが外れない。しっかりと根掛かりしているようだ。
しょうがないと強く引くと、根掛かり対策の結束バンドが切れ無事回収。
良かったと胸を撫で下ろすも、これでは続投出来ない。釣果も満足していたため、納竿とした。
嫁高まる
「うぉおおおお!すげー!」
眼前に突き出した大量のカワハギを見た嫁は、鼻息荒く、いつもより猫背になって凝視していた。
「肝醤油できる?カワハギ美味いよねえ。」
パタパタと手を動かし、不思議な踊りを舞う嫁。
『肝醤油だけではないのだよ。肝と味噌を焦がして鍋にしちゃうのだよ。』
アラで出汁をとる横で、肝と味噌をあえてバーナーで焦げ目をつける。
それを見てた嫁が「やるじゃないか。」と満足げに呟く。
カワハギと冷蔵庫の余り野菜を適当に入れ鍋が出来た。
肝醤油と鍋の濃厚な味に「日本酒が呑めないのが残念よー。」と身悶える嫁。
『あるから呑んで良いよ。』と言うと、「あー、日本酒呑むと、1日が台無しになるんでー。」と、カワハギを骨まで丁寧に吸っている。
ひさぶりに釣ったかいがあったなと、その姿を見て私の胸もポクポクしてきたのであった。