寒グレやりたいな。どうも何某です。
暖かくなったら、パン粉釣法ってのをやってみたいです。
初日の出を拝む
夜明け前の海岸に嫁と2人で腰を降ろし、水筒に入れた熱いお茶をすする。
次々続々と初日の出を見ようと人が集まってきた。
徐々に雲の切れ間から光が溢れ、ついには今年初の太陽がお目見え。
あけましておめでとうございます。
ボディスラムからの離岸
家に着き、嫁は二度寝の体制になる。
コソコソと着替えはじめた私に
「まさか釣りに行くんじゃないでしょうね?」
と信じられないといった顔で問う嫁。
こんなコンディションが良さそうな日に行かない選択肢があるのだろうか。と逆に信じられないという顔で返す。
嫁は正月くらいゆっくりすればいいのにとしつこく言うが、ここ湘南は2、3日と箱根駅伝があるため、今日を逃すといろいろ面倒なのだよ。
そう説明しても、ヤンヤヤンヤ言う嫁をベッドから引きずり起こし、お互いの腕を組んだ状態で腰を落とさせる。
「何?何なの?」と戸惑っている嫁をボディスラムの体制に持ち上げ、ベッドに若本一徹よろしく『ダメだ。』の声とともに叩きつけ、優しく肩まで布団をかけ、さらには急いでカーテンを全て閉め、そしてくつろぎのアロマを炊く。
『時はきた。それだけだ。』
二度寝をしやすいようにリングを整えた私は、寝室を後にした。
がしかし、後ろから嫁が追いかけようとしてくる。毎日釣りばかりしていることに少々ご立腹のようだ。
『またぐなっ!!またぐなよっ!!』
いつも昼まで寝てるくせにと、寝室から出ようとした嫁を一喝しホームサーフへ向かった。
普段出来ないポイントを攻める
海上には私一人しかいない。元旦から釣りしようとする方がいないというのもあるだろうが、船宿が休みというのが大きい。
これはチャンスとばかりに、いつも必ず釣り船が何隻かいるポイントを攻める。
一度行ってみたが船に囲まれて危ないので、避けてきた場所だ。
おそらくアマダイか根魚五目とか、そんな狙いの釣り船だろうなと思っていた。
実際行って魚探をかけると、特に根があるわけではない、緩いかけあがりの砂地なので、アマダイ狙いで来るのだろうか。
丁寧に狙っていくと、小さな魚信。あげてみるとなんとヒラメ。
手のひらサイズ。模様がムシガレイっぽいので最初カレイかと思ったが、ヒラメだった。
あまりにも小さいのでリリース。
そして続けてまた小さな魚信。あがってきたのは小さなホウボウ。
これも可愛いサイズのため、リリースとした。
モザイク加工が必要なのかどうか
少し深場を攻めてみようと水深130m付近へ移動した。
何かアタリがあった気がするが、聞きアワセには反応が無い。エサが取られたかなと巻いてみると若干重い気がする。
何かがついている。ゴミだろうか。ビニールでも引っ掛けたかように見える。
手を伸ばし掴むとトゥルンっと滑ったそれは、波打つようにクネクネとした。
とても気持ち悪い。
ダラダラとローション的な液体を垂れ流すこれを、カヤックに乗せるわけにはいかない。
フィッシュグリップで挟むもヌルヌルのため、トゥルンと抜けてしまう。
しかし気持ち悪い。
誰が使用したかもわからない、ローションまみれのディルドを握るというのはとても勇気がいる行動だ。
そういえば親父が隠していたVHSでこんなの使っていたな。などと思い出す。
今年の正月は帰省出来なかった。そろそろ親父も歳だし帰省頻度増やそうかな。
あの洋ピンはまだ隠しているのだろうか。
ジッとこいつを見る。止まることなくダラダラと垂れ流している。歳を取るとこんな感じになると聞いたことがある。
『お父さん。』
声をかけてみるも返事は無い。
カヤックに置くのは嫌だが、フィッシュグリップでも掴めないので、タモにいれて海上で処理することにした。
がしかし、無事タモに入ったそいつは暴れ、セルフ緊縛ショーよろしく、タモと仕掛けに自ら絡まりにいった。
団鬼六目線でこいつを見る。
なるほど。アリだな。
タモの網目、そして3号のハリスが深海魚らしいだらしない身体に食い込んでいる。
ところで、こいつは触っていいのだろうか。このヌメリは一体なんなのだ。
スソウミヘビ。
スマホで調べて出てきた。おそらくこいつの名前だ。
毒はないというが、性格は凶暴で腐肉すら食べる。アルバトロスフィルムが買い付けに来そうだな。
かなり力が強いので、結局仕掛けを切り、タオルで押さえつけて針を外した。このタオルはもう今日は使えない。
念願のアマダイ
結局30分以上もスソウミヘビと格闘した。出来れば二度と会いたくない。
リリースまでの間にだいぶ流されてしまい、結局いつものポイントまで来てしまった。
仕掛けを結び直し、うまく流れるように再度ポジション取りする。
水深90m付近で誘いを繰り返すと、ググっと明確なアタリがあった。
巻き上げ途中でも強くはないが定期的に引く。もしやと思いながら引くと、予想通りアマダイ。
可愛い顔をしている。
釣るもの初めてだが、アマダイを食べたという記憶が無い。本当に食べたことがないのかは不明だが。
高級魚ということで、嫁に早く見せたくなり神経締めした後納竿とした。