赤潮の影響なのか渋いですね。どうも何某です。
あ、そうそう。スマホだとTwitterとInstagramのリンクが無いと言われたので、MENUに追加しました。
気まぐれで更新していますが、存在しているのか怪しい釣りガールの「いいね」しか今のところついてません。
予報悪し
一応かけた目覚ましで飛び起き、天気予報を確認する。どうにも予報が悪い。
午後から良くなっていくようだが、午前中は風速5m/sの波1m。最悪だ。
とはいえ、最近は天気予報に裏切られてばかりなので、一度見てみるかと車に乗った。
台風で以前の半分ほどしか停められなくなった駐車場は意外と空きがある。
おそらく、予報が悪かったので来ることすらしなかったのだろう。
がしかしどうだ。実際に立って確認したホームサーフは風も無く、穏やかな浜辺が広がっていた。
ただ、寒い。おそろしく寒い。
急いでドライスーツを着る。一応持ってきてよかった。
今日はアマダイ狙い
うねりの間隔が大きいからか、波は小さいが勢いが強い。
波打ち際は諦め、引き波を使って出艇する。
軽く波を被るが、想定内なので問題は無い。沖に出てスポンジでビルジを捨て、装備を整える。
クーラーボックスからオキアミを取り出し、アマダイ用の仕掛けをつける。
60号のオモリをつけて70mあたりから沖に向かって流していく。
風も無く穏やかだ。気がつくとSUPが何艇か浮かんでいた。予報が外れて良かった。
がしかし、80m付近に差し掛かった辺りから状況が一変する。
仕掛けがどんどん斜めになっていく。底は取れるが、カヤックが流されるので仕掛けがすぐ浮いてしまうようだ。
魚探を見るとおよそ2km/h程度。風はほぼ無い。潮が異様に速いのだ。
これではシーアンカーは使えない。
潮の緩いところを探して彷徨ってみるも、状況はイマイチ変わらず。
結局アマダイは諦めて中深場へ行くことにした。
なんとなく重いジグを持ってきて正解
キンメジギング以降、やっぱり幅を持たせてジグを持ってこないといけないなと考えていた。
そんなわけで、今回は220〜350gのジグを6本持ってきている。
とりあえず、180mラインにXesta スローエモーションフレア 300gを投入する。
落としながらパドリングし、ラインがまっすぐになるのをキープ。
着底後にシャクっていると、やはりラインが斜めになってしまう。
そのため、一回100m付近まであげて、真下に落とし直すのを繰り返した。
3回目の落とし直し、2シャクリ目。竿をアゲてる途中でガツンとアタリがある。アワせてみると竿が大きく曲がった。
なかなかの引きに興奮するも、10mほど巻いたところでバレてしまう。
回収しフックを見ると、アシストラインに傷がついていた。スミヤキかクロムツだろうか。
風が吹いてきてやっと釣りになる
少し風が吹いてきた。これはチャンスと同じポイントを流し直す。
真下にジグを落とし、着底直前にシーアンカーを投入。
魚探を見ると1km/h付近で流されている。良い感じだ。
先程アタリのあったポイントへ差し掛かると、手元にゴツンという明確なアタリが伝わった。巻きアワセをすると竿が大きく曲がる。
なかなかの引きだ。先程より慎重に巻き上げてくる。途中重い潮が2つほどあるようで、キンメジギングの教訓を活かして、層が変わるタイミングはより丁寧に巻き上げる。
手頃なサイズのアラ。
小さいのでそこまで熟成出来ないだろうが、寝かせたアラの刺身、寿司は大好物だ。
この状況で釣れたことで、中深海の面白さを再確認。そして、Xestaのジグは安くても釣れるなと思った。
幻のヒラメを追う
クランキー320gに付け替えて落としてみる。
釣れる釣れると言われているようだが、私はあまり使うことがない。
引きが軽いとあるが、私にはどうにも重い。これを使うと急に過酷な釣りになるのだ。
タックルのバランスが悪いのだろうか。もう少し上の番手ならいいのだろうか。
とにかく、私は扱いづらいジグだと感じている。とはいえ、使い所を見つけないといけないと思い持ってきたのだ。
しかし重い。これはちょっと限界だなと回収。
表層に来たところで、何か白い物体がジグにアタックしてきた。
一瞬サメかと足を上げて凝視する。ヒラヒラとゆっくりと泳いで行っているようだ。
タモですくえないかな。
なんとなく思い追いかけてみる。近づきタモを差し込むと、ゆっくりとかわしながら泳いで行った。
ヒラメだ。間違いない。
なぜこんなところを。どうする。仮に取れたとしても、病気か何かで弱ってて食えないやつかもしれない。
とはいえ、一旦取り込んでみようと葛藤を乗り越え追いかける。
タモを深く差し込みネットに入ったのを確認し引き上げた。
『やった!獲った!』
思わず声が出た。
手に取るとそれはゴミだった。
なぜこれをヒラメと見間違ったのだろうか。
『ゴミ捨てるんじゃねーよ!』
誰もいない海上で、恥ずかしさを怒りで誤魔化すため、より大きな声で叫ぶ。
その行為がさらに恥ずかしくなり、ゴミをクーラーボックスに投げ入れ、力を込めてパドリング。急いでポイントを移動した。
眠っていたジグの良さに気づく
Xesta スリッピー300gに変える。
ラインをまとめているボックスの奥にあるのを見つけて、気まぐれで持ってきたのだ。いつ買ったのだろうか。
釣具屋で見ても買うことは無いなと見もしなかったジグだ。
キンメジギング用にXestaのロッドを購入していなければ、今回も気にしなかっただろう。
しかし使ってみて驚く。引きが軽いのだ。
明らかに重そうな形なのに。これは凄い軽い。
これで釣れさえしてくれれば、一気に一軍ルアーになるだろう。
そんなことを考えながら、ロングフォールで誘っていると、ガガガッっと竿先にが暴れるアタリがある。
巻き始めに暴れ期待したが、すぐおとなしくなった。
これはアイツだな。
やはりシロムツ。とりあえず今日は干物にでもしてみよう。
急に大荒れになる
風が強くなってきた。
スリッピーいいな。今後は使う頻度あげてみよう。などと考えながら浜に戻る。
日が出てきたからか、海面が青色、茶色、赤色のグラデーションになってきた。
ゴミだろうかと思っていたが、翌日、赤潮が出ていることを教えられたので、おそらく赤いのは赤潮だったのだろう。
釣れない理由がそれであったら良いが。
大きなうねりがカヤックの下を通り過ぎる。1本、2本。到達した浜を見ると、白い壁が立ち上がった。
満潮へ向けて、波が高くなってきたのかもしれない。
風が止んだタイミングで一気に進み、着岸のタイミングを確認する。
大きなうねりの本数がどんどん増えてきた。
波が小さくなったタイミングでパドリングするも、風で起きた横波が邪魔をしてうねりに対して横を向いてしまう。
一旦仕切り直しもう一度、角度を考えながら入る。角度は問題なかったが、振り向いた時に見えたうねりが頭くらいあり、ビビってUターン。
10分くらい様子を見る。一向にうねりが小さくならない。
波打ち際に白い壁が立ち上がる中、一艇のカヤックが離岸しようとしていた。しかも一番波の高いところを。
もちろん彼は沈をした。
そしてその後にSUPが沖に出る。こんな高波でも出れるSUPは凄いとは思ったが、逆に怖くもある。
彼に恐れはないのだろうか。
5分ほど待っている間に再度沈するカヤック。無謀すぎるが私はまだ海上だ。止めることも出来ない。
波が崩れる手前で、後退しながらタイミングをはかる。ちょっとでもミスるとうねりに押し出されて沈してしまいそうだ。
大きなうねりの次のうねりが腰くらいまでになった。後続のうねりも同じくらいが続く。
ここだと、波が過ぎたタイミングで鬼パドリングする。
多分たいして進んではいないのだろうが、波さえおさまれば問題ない。急いで降り、次の波にカヤックを乗せ引き上げる。
無事着岸してホッとする間もなく、後ろを振り返ると頭ほどの高波が爆音で崩れ、カヤックをさらって行こうとしていた。
慌ててさらに10mほど引き上げる。
ギリギリだったが、夏の間にこっそりやった練習の成果が出た気がする。無事でよかった。
秋の沈祭り
沈した方に声をかけつつ、カヤックを車に運ぶ。振り向くとSUPの方が着岸しようとしていた。
皆この場所が初めてなのだろうか。一番高い波が来るところを選んで戻ってくる。
これはやばいぞと近づくと、高波に上手いこと乗ったまま浜に着地。
良かったと思うも、若者はそのまま乗っていた。
『降りて!!SUP持ちあげて!!』
私はSUPを持ち走るが、一向に後ろがついて来ない。振り向くと若者はリーシュをつけたままのんびり歩いていた。
『走って!!』の声がで終わるかどうかのタイミングで、若者は後ろから波の直撃を受け倒れ込んだ。
それを見ながら足をすくわれて私も前のめりに跪く。
急いで立ち上がり、SUPを引き上げた。
とりあえずは、怪我、破損など無いようで良かったが、特に危なかったとは感じてないのかすました顔でいる。
沖にSUPが一人いるが、こんなのに付き合っていたら私が危ない。さっさと帰ろうとカヤックを車に運ぶ。
片付けながら沖を見ていると、最後のSUPが帰ってくるようだ。
見てしまったらしょうがない。一応波打ち際で待機する。
こちらも上手い具合に乗ったまま着岸出来た。がしかし、すぐ来る次の波がヤバい。頭をゆうに越えている。これは近づくとこっちが危ない。
『降りて!!逃げて!!』
叫ぶも波音で届かないのだろうか。この方ものんびりSUPに座っている。
あ、無理だ。
そう思い私はバックステップする。
刹那、頭越えの波がSUPに直撃し、SUPが派手にひっくり返った。
引き波でSUPが持っていかれる。
リーシュをつけていた彼は、波に揉まれた後、そのまま沖に引きずり戻されてしまった。
死んだかな。と皆思ったあたりで彼は浮かんできた。
SUPに再乗艇し、メガネを探している。メガネと一緒にパドルも流されてしまったようだ。
パドルはこちらからは見えるが、おそらくSUP上からは見えないだろう。
彼の友人のサーファーだという方が浜で、「手でパドリングして帰ってきてー。」と声をかける。
何を思ったか靴を手にハメてパドリングしようとしている。なんのつもりなのだろうか。
声が届くならと『危ないからリーシュ外して!!リーシュ外して!!』と叫んでみるが、靴を手にハメるのに夢中で聞いてくれない。
メガネが無いので全く見えないらしく、波関係なく、とりあえず浜に向かって手で進んできた。
『だめだよ!!手使えなくなっちゃうから!!靴外して!!』
叫んではみるが、パドリングに必死で聞こえてないようだ。
先程沈した方々と、「これ、助けれないだろ。。。」と顔を見合わせる。頭越えの波が終わらないのだ。
波打ち際に近づくと、SUPが万歳した場所にある。こんなのに近づいたら、こちらが危ない。
SUPの彼は「メガネが無いから見えない!!」と叫びながら必死にパドリングしている。
困ったな。初心者な上にメガネ無くてパニックなってるな。
次の波で沈しながら着岸しそうだな。その次の波もデカイな。しょうがない。来年の今日は花を手向けに来るよ。
よし。と見切りをつけようとしたタイミングで、フワッと彼は着岸した。
私の祈りが通じたのだ。
こうなれば話は変わる。
『降りろ!!いいから降りろ!!走れ!!』
彼はわけもわからず降り、走った。リーシュが邪魔でうまく走れていない。ただ、SUPから離れることは出来た。
彼の背中を波が直撃し、浜に打ち上げられた。SUPがこちらに向かって来たので、手を添えていなそうとする。
人間追い込まれている時は、感覚が鋭くなっているもので、手のひらが触れた瞬間
『ハードじゃねーか!!おぃ!!』
とSUPを飛び越えて逃げていた。
インフレータブルだと思っていたが、ハードボードだったのだ。この勢いでスネに当たったら足が折れてしまう。
よく、避けれたものだ。
その後、友人のサーファーという方がいつの間にかウェットスーツに着替えており、パドルを取りにSUPで沖に出ていき回収していた。
もちろん、着岸は沈した。
とはいえ、見ていられる沈だったので、手助けはいらなかったが。
禁止もありうるよ
SUP、カヤックで死人が出たら利用禁止になるかもしれない。
ただでさえ、ここは台風の被害が大きくてピリピリしてるのに。
天気予報は当たらないし、急に天気が変わることは当たり前にある。
ただ、せめて、目の前の危機だけは回避しようとしてもらえないだろうか。最低限ルアーなどのハリは外して欲しい。助ける側の危険が増してしまう。
帰宅後、嫁にこの話をしたところ、「それは知らんけど、玄関に砂、洗面所に砂、風呂場に砂。はい、そこも砂。」と、鬼の形相で迫ってきた。
動くことも出来ず、鼻がぶつかりそうな距離で、『たくさん人を助けたんだよ。。。』と振り絞ったところ
「いいから早く砂片付けて。」
腎臓をバタフライナイフでえぐられるのではないかという勢い。
高波ではなく嫁に先に殺されるかもしれない。
タイドグラフ
過去にこんなの書いてたりします。