同じ趣味でも、なにげにすれ違うのだなあ。どうも何某です。こんにちは。
釣りと言えば同じですが、実際はいろんな違いがあり、オフショアでも今や、船だけでなく、カヤックやSUPが当たり前にあって、同じ釣り方の話してるはずだったのに、最後まで話噛み合ってなかったな。みたいなことが多いです。
釣具屋でも、船とカヤックからでは、道具の扱い方がだいぶ変わるので、欲しい物を伝えるのに苦労しています。
魚は飽きるらしい
「毎日毎日、魚ばかりだと飽きるねえ。」
最近料理してる嫁を見たことがないが、文句だけは言う嫁。
ならばと、先日釣って冷凍してあった、新島キンメのアラでスープを作りラーメンにした。
野菜室でシナシナになっていた、万能ねぎを刻みかける。
「やるじゃないか。キンメの出汁が凄い。」
褒めていただいた。
余計に取った出汁に、いろいろ継ぎ足してるのを見ている嫁。
「まさか、あの煮こごりかい。やるじゃないか。」
再度、褒めていただいた。
お世話になっている近所の居酒屋に、先日の新島キンメを少しあげたところ、身も美味いが、煮こごりにワサビを擦って乗せて食べると、ご飯何杯でもいける、と聞いていたのだ。
あまりの美味しさに、1人1食でティースプーンすりきりまで、というルールが出来るくらいらしい。
「出来上がりが楽しみだね。」と、冷蔵庫を開ける嫁。
缶ビールを眺めながら身をよじる。煮こごりの出来上がりを待つかどうかの葛藤をしているようだ。
お茶を取り、震える手で冷蔵庫を閉める。
やっぱり魚は美味いだろう。ということで、明日はアマダイを釣ろうか、などと話をしながら冷凍庫のオキアミを出す。
『去年使ったオキアミだけど、不凍だからまだ使えるんだよ。ほら。』
と、自慢気に箱を開け、2人で覗き込むと、桜えびらしき物体がコロコロと何匹か転がっていた。
「おお、アジ釣ったときに使ったやつだ。」
嫁は、アミエビと勘違いしているらしい。
や、無理はない。
3Lサイズのオキアミは、長い冷凍庫生活で、すっかり干からびてしまい、小さくなってしまっていたのだ。
酒を飲む前でよかった。釣具屋にオキアミを仕入れに向かった。
好調と噂のアマダイを狙う
ホームサーフでサクッと離岸しアマダイの水深へ移動する。
魚探と仕掛けをセットし、オキアミをつける。
ひと流し目。全く餌は取られない。
もう一度同じ場所を流す。
落とした直後に根がかりをした。
なぜこんなところで根がかりが。見回すと、周りでアマダイを狙っているSUPの方々も、次々続々と根がかりしているようだ。
おかしい。よく見ると、数百mほど向こうにブイが浮かんでいる。どうやら、いつの間にか漁師が網を落としたようだが距離がありすぎるので違うだろう。
魚探のクリアビューで確認すると、何やら網のようなゴミのようなものが漂っている。やらかしてしまった。
仕掛けが無くなってしまったので、仕方無しに中深場へ向かう。
強烈な引き
聞いた話では、今年は水温が高いせいなのか、ブリなどが湾内に入ってきてないらしい。
そのかわりに、サンマを追ってキハダが入ってきているのだとか。この時期、相模灘では見たことあるが、湾内で見たことがないと騒いでいた。
年始からキハダキャスティング船が稼働しているのだという。
などと、深場でジギングしているSUPの方と話ながらジグを落とす。
SUPの方はマグロに高まり、中層を電動リールでジギングしはじめた。
私はXesta スローエモーション スリッピー アカキンゼブラグロー200gを落とす。
スリッピーは最近お気に入りだ。引きも軽く、釣れる。
水深230m。ロングフォールで誘うも反応は無い。
速めの1/6ピッチで飛ばし気味に誘うと、底から2mほどでゴゴゴッと竿先が暴れる。
アワせてみると、異様にタタくうえ、結構な引き。
最近コアラが釣れているらしいので、これもアラではないかと期待する。この引きは相当大きそうだ。
残り数十mとなってもまだタタク。これはアカムツか。
上がってきてタモに入った魚体を見て驚いた。
手のひらサイズの小さいキンメである。
前回も思ったが、小さいのにキンメは引きが強すぎだろう。
写真だけ撮ってリリースする。サイズもそうだが、最高級ブランド金目鯛の味を知ってしまうと、他のキンメを食べる気がしない。良いのか悪いのかだが。
しばらくタモの中で漂わせていると、復活し元気よく深場へ向かっていった。
群れを狙ってみる
ちょっと潮が緩くなったか。シャクるとカヤックが流されない。
これはまいったなと、ジグをXesta スローエモーション フレア ブルピンシャンパンゴールド150gに交換し、中層を狙ってみることにした。
とはいえ、流れない潮。
水深200mの100mあたりを適当にシャクる。
やる気が無い中、ちょうど100m付近に強い反応が出た。身体を起こし、いろいろな誘いを試みる。
さぁ食えとやるが、だんだんと反応が小さくなっていく。
すると今度は180m付近に、より大きな反応が。
見切りをつけ、下の群れを狙う。
20mほど誘うも空振り。落とし直し、早巻きとワンピッチを織り交ぜると、ドスンと竿先が入る。気持ちがいい。
よしよしと、やり取りをしながら巻き上げる。
ところが、どうにも引きがおかしい。ははーん。さては、サバだなと早巻きであげる。
予想通りサバ。
背ビレを数えるとマサバのようだが、脳締めしたところ、徐々にゴマサバのような模様になった。
もはや素人には判断が出来ない。
完全に潮が止まり爆音が響く
「ダダーン。ダッダーン。」
爆音が西の空から響く。晴れてはいるが、雷のようだ。
いち早く危機と認識できるようになった。急いで浜に戻る。
途中、顔見知りのSUPの方と話す。
「これ雷じゃないよ。富士の演習だよ。」
なんだと。
むやみやたらに近づきゃ感電死。変化の要素的効果。伝家の宝刀。常に豪華。
口からでまかせではないのか。
がしかし、確かによくよく聞くと、雷とは少し違う気もする。
もう、ジグも魚探も片づけてしまった。
潮も全く動いてないので納竿とした。
俺の言い分
「アマダイ釣ってないじゃないか。またサバなんか釣って。冷蔵庫パンパンよ。」
『まぁ、落ち着いてちょっと聴いてくれよ。』
イラついた顔で睨んでくる嫁。
『マジな奴等がたちまち発芽。味があんだよ植物のはずが。』
「何それ。意味わかんないんだけど。」
『まぁ、なんというか雷だからね。早上がりしたんだよね。通すのが筋ってやつだから勘弁してよ。ハラキリヤバシ俺がマサシっても言うじゃないか。』
「マサシって誰。」という質問を無視しながら、缶ビールを渡し、『とりあえず多摩川でゲイラカイトでも飛ばそうぜ。』と誘う。
「飲み口が生臭えんだよ!」
なんて機嫌が悪いんだ。
「肉喰いてえ!」と、レジーベネットよろしく、ゆっくりと迫ってくる嫁。
先日貰ったイノシシの肉を食べよう、と提案するも、「イノシシは気分じゃない。」と一蹴。なんてワガママなんだ。
タイミング良く鳴るインターホン。実家から届く豚ロース。手紙には、「年末に間に合わなかった分を送ります。仲良く食べてくださいね。」と書き殴られてあった。
素晴らしい。
嫁を見るとポクポク顔。
ひさぶりに両親に感謝の電話をし、仲良し夫婦を今年も演じる宣言をしたのであった。